政府の肝いりで9月1日に始まった「マイナポイントキャンペーン」。このキャンペーンは、マイナンバーカードを取得し、スマートフォンやパソコンからポイント付与を予約、そしてキャッシュレス決済サービスの指定を行えば、来年3月まで決済やチャージ金額の25%を「マイナポイント」として受け取れるというもの。
マイナポイントの付与に当たっては、一度マイナンバーカードとひも付けしたキャッシュレス決済サービスはその後変更がきかないという点に注意しておこう。
マイナポイントは1人5,000円相当のポイントが上限。つまり、キャッシュレス決済で2万円使うと、実質5,000円分のポイントが国からもらえるという仕組みだ。
お得なマイナポイントだが、使い方をちょっと意識するかどうかで、そのお得感は大きく変わってくる。というのも、指定したキャッシュレス決済を、たとえばランチでコンビニ弁当を買うなどといった少額に使っても、25%ずつポイントは付いていく。使い続ければもちろん累計5,000円分はもらえるのだが、「いつの間にかポイントが付いて、なんとなく使ってしまった」ということにもなりかねない。
せっかくならまとめて使って、マイナポイントを生かした賢い買い物をしたい。そこで、編集部からの提案! 2万円の買い物で、実質5,000円引きで買えるのだから、家電の購入にマイナポイントを活用してみては? 巣ごもり生活で新たに家電が欲しくなったという人も多いはず。新機種は省エネ性能も優れているから、電気代の節約にも役立つ。使い始めてから長くお得を感じられるのも、大きなメリットだ。
「家電製品にはそれぞれ、新製品投入のタイミングや需要のピークに応じた“買いどき”があります。それをおさえれば、大型の家電では2万円程度安く購入できることも多いですよ」
そう話すのは、調達・購買コンサルタントの坂口孝則さん。家電の買いどきを知れば、マイナポイントをいっそうお得に使える。見逃したくないところだ。
「たとえば冷蔵庫は、年末年始など家族や親せきが集まるときに新しいものが欲しくなるでしょう。メーカーは、この“家電需要”を見込んで新製品を投入します。これにハマると高い買い物になってしまいます。冷蔵庫の買いどきは、ズバリ新製品が出そろう少し前の10月です」
今から欲しい商品を見定めて、マイナポイントを使うにはちょうどいいタイミングかも。坂口さんが挙げてくれた買いどきを参考にしてみよう。
■買いどきカレンダー
【9月】テレビ、プリンター
【9〜10月】電子辞書
【10月】冷蔵庫
【11〜12月】掃除機
【12〜1月(年末年始)】エアコン
【2〜3月】洗濯機
買い替えにあたっては買いどきのタイミングを見計らいたいところだ。さらに、実際購入するにあたってはチェックすべきポイントがあると坂口さんは話す。
「買いどきは商品群、たとえば掃除機全体の平均価格を反映しますが、『コードレス掃除機のあの機種』などと目当てが決まっている場合には、ほかにも作戦があります」
坂口さんが挙げてくれた購入のポイントは次の4つ。
【1】3カ月/6カ月理論に倣う
黒もの家電は発売から3カ月後、白もの家電は発売から6カ月後に価格が下がる傾向がある。
【2】家電量販店は、水曜 or 木曜の午後に物色、土・日に買う
水・木の午後は来店客が少なく、丁寧な説明を受けやすい。土・日は安い目玉商品がそろう。
【3】大型の白もの家電は、ネット通販より家電量販店で買う(冷蔵庫・洗濯機)
店舗の保管スペースをとる冷蔵庫や洗濯機は「早く売りたい」ので、安く売られる傾向が。
【4】家電量販店の店頭価格とネットの価格比較サイトをチェック
ネットのほうが店頭の価格より安い傾向にあるが、後悔しないためにはひと手間を惜しまずに。
「テレビ・パソコン・カメラなどデジタル機器を黒もの、冷蔵庫や洗濯機などの主婦系家電を白ものと分けると、黒もの家電は発売から3カ月後、白もの家電は6カ月後が安く買える時期になりがちです。これを“3カ月/6カ月理論”と呼んでいます」
欲しい商品の発売日を調べて、逆算してみよう。
「また、家電量販店には来店客の少ない水曜か木曜の午後に行って、店頭でじっくり説明を聞くのがおすすめです。ただ即決はせず、いったん保留にして。目玉商品の多い週末に家電量販店をいくつか回って、価格を比較しましょう」
でも、家電量販店よりネット通販のほうが安いのでは?
「ネットショッピングのほうが安い場合が多いのは事実ですが、大きな白もの家電、たとえば冷蔵庫や洗濯機は例外で、家電量販店のほうが安いことが多いです。大きな家電はスペースにお金がかかりますから、早く売ってしまいたいのでしょう」
そこでも即決せず、さらにひと手間があればより確実だ、
「店頭で値段を見たら、同じ商品をスマホで検索してみてください。それだけでも、目の前の価格が妥当かどうかわかります。比較サイトを利用してもいいでしょう」
こまめな検索の手間を惜しまず、マイナポイントを賢く有効に使おう!
「女性自身」2020年9月22日 掲載