「コロナ禍で、減った収入を補おうと、マスクやトイレットペーパーのまとめ買いをして、高値づかみしてしまった人は少なくありません。やりくり上手になろうとして逆効果になることはあります」
こう話すのは豊富な経験に裏打ちされた家計アドバイスに定評のある、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子先生だ。年間数百件の家計相談に乗っているうち、「貯められない」人には、いくつかの共通点があることに気づいたと畠中先生はいう。
「やりくりがうまくいかないと嘆くのは、いろいろなものに興味を持ち、おしゃれが好きな、チャーミングな女性が多いかもしれません(笑)。決して悪いことではないけれど、『貯めたい!』と決意したなら、何げなく続けている習慣をいま一度見直してみては?」
畠中さんが明かしてくれた行動パターンは次のとおりだ。
■ワンピースをやめましょう
「ワンピースを愛用する女性は、コーディネートを考えるのが億劫な人。1枚で完結してしまうので忙しい朝に便利ですよね。しかしワンピースは同じグループの会合で1度着用すると次回は着づらい。着まわしが利かず次々と買いたくなってしまう思考に陥りがちです。セパレートであればトップス、ボトムスをどちらか替えるだけでガラッと雰囲気を変えられる。コーディネートの上手な人は夕食の献立の組み合わせや、食費のやりくりを考えるのも得意です」
上下3枚ずつ持っていれば9通りのコーディネートができ、印象を自在に変えられる。同じく家計も、自在に操れるということだ。
■模様替えはほどほどに
「自粛モードで在宅が続くと、模様替えをしてリフレッシュしたくなります。いまはおしゃれでリーズナブルな海外発のインテリアショップが続々出店し、あれもこれもと手が出てしまうでしょう。カーテンやリネンを季節ごとに替えるのは楽しいけれど、それに合わせて家具もトータルで買い替えたくなってしまうもの。要注意です」
■モノトーンを上手に使いこなしましょう
「洋服でもインテリアでも、カラフルな色合いは飽きやすい傾向に。インパクトが強いのでほかのアイテムと合わせにくく、買い替えローテーションが短期スパンになってしまいます。一方、白や黒のモノトーンならばどんなTPOにも、空間にもなじみ、飽きがきません」
気づいたら「気に入って20年着ている!」「置いてから30年もたってた!」というスーツや家具、モノトーンじゃないですか?
さて、あなたはいくつ該当しただろう。見渡してみると、すべてに共通するのは、流されず合理的に生きれば「貯められる」体質になる、ということかも。
「女性自身」2020年10月13日号 掲載