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介護を楽にするさまざまなアイデアグッズが日々、誕生している。そこで、実際に介護をしている人と、介護のプロたちが選んだ、おすすめ商品を紹介!

 

介護作家・ブロガーの工藤広伸さんは、岩手県で一人暮らししている、認知症で要介護2の母(77)を9年間も遠距離介護してきた。

 

「これまでやってこられたのは、さまざまなアイテムを活用してきたから。なかでも見守りカメラは欠かせません。一緒に住んでいないので、転倒をして何日も見つからないなんてことがないように、“安全を保つため”には必需品です」

 

認知症介護で困るのが、もの忘れへの対処。財布や鍵など大事なものがないと大騒ぎに。

 

「認知症で“モノ盗られ妄想”が出る人もいて、財布などが見つからないと、『盗ったでしょう』と泥棒扱いされて大ゲンカになることも。そんなときは、キーファインダーのリモコンのボタンを押すと、ビビビと鳴ってありかを教えてくれます。母も安心するのか「あら、ごめんね」と素直に謝ります」

 

忘れっぽくなるにつれ、家の中に張り紙が増えていく家庭も多い。

 

「トイレの場所や電話の使い方などを張り紙で説明して張っていても、めくれていると認知症の人は剥がしてしまうことが。長持ちするし、捨てられにくくなるので、手貼りでラミネート加工ができる商品がおすすめです」

 

■便利グッズは介護売場以外にも

 

介護ジャーナリストでオールアバウトガイドの小山朝子さんは、20年以上介護現場に関わり、祖母を介護した経験も持つ。

 

「かつてある病院でおかずもごはんも同時にミキサーにかけ食べさせていたのを見ました。いまでは、見た目や食べやすさに配慮した『ユニバーサルデザインフード』と呼ばれるレトルト食品も増えています。在宅介護を担う多忙な人にもおすすめです」

 

高齢になるとのみ込みづらくなる嚥下障害が生じることも。予防するためには、食事の前に冷たいものを食べて口内を刺激することが有効だという。

 

「冷たいものを冷たいまま食べさせられるスプーンが活躍します。コロナ禍では、食事が唯一の楽しみという高齢者も多いので、食事まわりのグッズも工夫してみては」

 

介護の負担を軽くしたり、介護される側の生活を向上させるような便利グッズは、介護用品売場以外に隠れていることも多い。

 

「ホームセンターなどで商品を見てまわっているときに、これは、あの困り事に役立ちそうなグッズだ! と見つけることが多いですね」(工藤さん)

 

ぜひ参考に、少しでも快適な介護を目指してほしい。

 

「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載

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