少しでも安く、よいサービスの保険に加入したい。そうは思っても、厳しい条件をオールクリアするのは困難だ。悩みを抱えるあなたに、専門家が新提案。「引受基準緩和型医療保険」をご紹介ーー!
「以前は、『持病があっても入れます』『高齢でも入れます』という宣伝文句の『引受基準緩和型』は、割高で不利だから入ってはいけないと注意喚起してきました。ところが近年、保険各社の商品の改定が進み、通常の医療保険とほぼ同程度の保障内容で、しかも保険料も少しずつ下がっています。それに加え、以前から『引受基準緩和型』の大きなデメリットだった“契約してから1年間の保障が50%に抑えられる制限”をなくした商品も多く登場。この分野の保険の内容が大きく改善されてきているんです」
こう語るのは『NEWよい保険・悪い保険2021年版実名ランキング』(共監修)などでおなじみの保険のプロ・長尾義弘さん。持病や高齢を理由に一般の医療保険には入りたくても入れない人が加入できる「引受基準緩和型」の医療保険が変化しているという。
そこで、長尾さんがおすすめの「引受基準緩和型」医療保険ベスト4を紹介。いずれも、次の3つの質問にすべて「いいえ」で、契約年齢内ならば加入が可能になっている。
(1)最近3カ月以内に、医師に入院・手術・先進医療をすすめられたことがありますか?
(2)過去2年以内に、入院したこと、または手術を受けたことがありますか?
(3)過去5年以内に、がんや肝硬変・統合失調症・認知症で、医師の診察(検査・治療・投薬を含む)を受けたことがありますか?
【1】メディケア生命「メディフィットRe(リリーフ)」
告知項目:3項目(主契約のみ)
契約年齢:20〜85歳
’20年11月に商品改定が行われ保険料が下がり、業界最安クラスに!
「主契約に加入する条件は先述の3項目であるのに加え、質問項目(2)の中でも、白内障や子宮筋腫の入院歴が不問になり、引受け範囲が更に広がったのが特徴です」(長尾さん・以下同)
もちろん加入後の一定期間の支払い制限はなく、「3大疾病入院無制限タイプ」を付けると7大生活習慣病の入院は60日間延長になり、3大疾病による入院は支払い日数無制限になる。
【2】オリックス生命「キュア・サポート・プラス」
告知項目:3項目(主契約のみ)
契約年齢:20〜85歳
’19年10月にリニューアルして、同社の一般の医療保険『新キュア』と比べても同じような保障を持つようになった。
「特約として『重度三疾病一時金特約』や『がん一時金特約』など、多くの種類が用意されているのが特徴。入院の有無にかかわらず、約1,000種類の手術の保障があるのも心強いです」
【3】ネオファースト生命「ネオdeいりょう 健康プロモート」
告知項目:3項目(主契約のみ)
契約年齢:20〜80歳
契約から5年間で入院日数が通算5日未満のときには『健康割引特則』が適用されて、それ以降の保険料が割引になるのが特徴。
「月額2,000円近く割り引かれるので、保険料の負担がグッと軽くなる。抗がん剤治療を受けたときに月額5万〜30万円支払われる『抗がん剤治療特約』などもあります」
【4】メットライフ生命「終身医療保障保険マイ フレキシィ ゴールド」
告知項目:3項目(主契約のみ)
契約年齢:20〜85歳
’21年3月から新しくなった保険。基本保障が、入院日数連動型、短期入院一時金型、入院一時金型の3つから選ぶことができる。
「特約・特則などがバラエティに富み、選択肢が広がっているのが特徴。また、掛け捨てはもったいないと感じる人のために健康祝金特則があるほか、その他介護一時金、認知症一時金、骨粗しょう症一時金という保障もあります」
万一、3項目に該当してしまって、ベスト4の保険にも加入できないという人に、究極の「引受基準緩和型」として長尾さんがあげるのがCO-OP共済「たすけあいV1000」だ。
「告知項目は(1)現在、入院中ですか?(2)現在、医師から『今後1年以内の入院または手術』をすすめられている状況ですか? の2項目。これに『いいえ』だけで加入可能で、加入年齢は0〜64歳までです。保険料は月額1,000円で入院日額は2,000円(入院限度日数は184日分)と保障が少ないものの『手元にある現金が少ないため、いざというとき医療保険が必要』という人には、生活が困窮しないための備えになると思います」
健康状態に不安があるからこそ、より良い医療保険に入りたい。人生設計に合わせ、上手に「引受基準緩和型」を検討してみよう!