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「白髪が気になっても、年齢のせいだからと諦めるか、染めるかの選択肢しかないと思っている人が少なくありません。でも、適切に対処することで、白髪を減らしたり、増加をくい止めることは十分可能だと考えています」

 

そう語るのは、日本最多の店舗数を誇るヘッドスパ専門店「プーラ」の経営者で、『白髪は防げる!』(かんき出版)などの著書がある頭髪専門家の辻敦哉さん。

 

ヘアサロンに勤めていた時代から、これまで1万人以上の白髪ケアをしてきた辻さん自身も、20代から白髪で悩んできたという。

 

「とくに美容系の企業から独立してヘッドスパ店を開業したころ、家族が100万人に1人という難病と診断されて24時間看護が必要になったときには、白髪が一気に増えました。この白髪は本当に、もう元には戻らないのかと疑問に思い、研究をはじめ、お客さんにも提案していったところ、生活習慣によって白髪は改善できることがわかってきたのです」(辻さん・以下同)

 

辻さんによると、白髪の原因は、遺伝や老化よりも、栄養不足が大きいという。

 

「加工食品ばかりを口にしていると、髪を黒くする素材『チロシン』が含まれているタンパク質や、健やかな髪を育て、しっかり色素を送り込むミネラルの摂取量が不足してしまいます。髪の毛を育て、黒く色をつけるための栄養素が不足することで白髪になりやすくなるのです」

 

また、血流の悪化も原因にーー。

 

「血液の流れが滞り、頭皮の温度が低くなっているところに白髪は生える傾向にあります。こめかみより上の血管はほとんどが毛細血管で、ここの血流が悪くなると、頭皮まで血液が届きにくくなるので、注意が必要です」

 

辻さんの研究によると白髪は、3つのタイプに分けられるという。ここでは、ストレスによる「もみあげタイプ」の対処法を紹介。

 

「白髪がどこに増えているかで、その原因となっている心身の不調がわかります。自分の白髪のタイプに合わせて対処すれば、効果的に白髪は改善できるのです」

 

【もみあげタイプ】原因:ストレス

 

もみあげをはじめ側頭部に白髪が多い人は強いストレスにさらされている可能性大。ストレスがたまると知らぬ間に歯を食いしばり、あごの付け根の咬筋(こうきん)や顔の脇の側頭筋がこり、血流が阻害されて白髪が増加する。

 

対策:ゆっくり入浴をしたり、音楽を聴いたりして、副交感神経を優位に働かせる時間を作ることが大切。仕事、家庭、人間関係などのストレスに強い体を作ることを心掛けよう。

 

〈食〉チーズ・納豆で黒髪のもとをチャージ

ストレス軽減には栄養バランスを整えることが大切。旬の食材には栄養素が多く含まれているため積極的に取ろう。また、髪を黒くする「チロシン」はチーズやマグロなどに多く含まれている。ナッツや豆類にも豊富なので意識して食べよう。

 

〈休〉1日の終わりに37〜39度の入浴

毎日の入浴が白髪改善に効果的。ぬるめのお湯にゆっくりとつかり、副交感神経の働きを高めることで、ストレスを軽減させよう。また入浴によって、こり固まっていた頭皮まで血流が行き届くことも、さらに白髪の改善を助けてくれる。

 

〈ツボ〉気持ちを落ち着かせる

中指の骨を手首に向かってたどっていった先にある手のひらの中央にあるツボ・労宮(ろうきゅう)は、イライラをおさめ、ストレス緩和に効果的。また、足の甲の親指と人さし指の骨が交差する手前のくぼみ・太衝(たいしょう)をじっくり押すと、精神的なストレスが解消される。6秒押して6秒休むを3セット。

 

効果的な対策を実行し、悩める白髪とおさらばしよう。

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