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長引くおこもり生活で、料理に疲れた人も多いのでは。そんな人にすすめたいのが自家製調味料。味のマンネリ化を防ぐとともに時短にもなるんですーー。

 

「いま、おうち時間が増えて、自宅で調味料を手作りすることが流行しています。作ったほうがフレッシュでおいしいし、素材も目に見えます。どんな添加物が使われているか、わからないなんて不安もありません」

 

そう語るのは、手作り調味料研究家のオザワエイコさん。25年にわたりさまざまな調味料を研究し、自作してきたオザワさんが、その魅力を教えてくれた。

 

「購入したものは、甘すぎる、辛すぎるなど味が合わないものもあります。でも、自家製だと、自分好みの味にしたり、減塩したりと調整ができるんです」

 

長引く自粛生活で、“料理疲れ”している人にぴったりだという。

 

「調味料があると、ふだんの料理はシンプルにできます。つけるだけ、かけるだけ、あえるだけで、十分おいしい料理になるんです」

 

今回、オザワさんに、身近に売っている食材だけで作れて、さまざまな国の味を楽しめるレシピを教えてもらった。

 

■フランス発・にんにくの香りが食欲をそそる「エスカルゴバター」

 

<材料>約120g分

乳脂肪35%以上の生クリーム…1パック(200ml)※無添加のもの
塩…小さじ1/2※好みで量を増減
パセリ…15g
赤玉ねぎ(みじん切り)…大さじ1
にんにく…1片
塩・こしょう…少々

 

<作り方>

【1】生クリームをペットボトルなどに入れてひたすら振る。ホイップ状になり、さらに強く振り続けると、バターとバターミルクに分離する。完全に分離するまで、しっかり振り続ける。

【2】バターミルクを別容器に出し、バターを出す。スプーンなどで押してバターに残っているバターミルクを押し出す。

【3】味を見ながら塩分を足して好みのバターを作る。

【4】パセリ、赤玉ねぎをみじん切りにする。にんにくはすりおろす。

【5】ボウルに【3】のバターを入れ、泡だて器で混ぜ、なめらかなペースト状にする。

【6】【5】のバターに【4】を加えて、よく混ぜる。塩・こしょうで味を調えて完成。ココット型などに詰めると使いやすい。

 

※保存期間:冷蔵で3〜4日、冷凍で約1カ月

 

「フランスの調味料。にんにくとバターの香りが食欲をそそります。エスカルゴ(食用カタツムリ)はもちろん、タコやイカ、エビ、白身の魚など魚介類のソースにもおすすめ。パン粉と混ぜて鶏肉やラムなどに塗ってオーブンで焼いたり、じゃがいもやきのこ炒め、バゲットにつけたりしても。バターを作るポイントは強く振ること。10分程度振り続けると途中で音がしなくなってホイップ状になり、さらに振り続けるとバターとバターミルクに分離します。フードプロセッサーを使うとより簡単に作れます」(オザワさん・以下同)

 

■チュニジア発・独特の香りが癖になる「ハリッサ」

 

<材料>約100g分

A〈一味唐辛子…小さじ1※好みで量を調節、クミンパウダー…大さじ1、コリアンダーパウダー…大さじ1、パプリカパウダー…大さじ1と1/2、粗びき黒こしょう…小さじ1/8、オレガノ(ドライ)…小さじ1/2、おろしにんにく…小さじ1〉
トマトペースト…大さじ1
オリーブオイル…大さじ3と1/2
塩…大さじ1/2

 

<作り方>

【1】すべての材料を混ぜ合わせて、なめらかなペースト状にする。

 

※保存期間:冷蔵で約3カ月

 

「ハリッサの発祥の地はチュニジアといわれていて、中近東で幅広く使われています。炒め物の味付けやつけだれにも使われている万能調味料なのですが、じつは日本人の舌にもよく合うんです。そのうえ日本の調味料にはないスパイスの独特の香りが料理の幅を広げてくれます。鶏肉や豚肉、牛肉など肉料理や、イカやエビなど魚介類の料理に添えるほか、炒め物の味付けとしてもおいしいですね。ジャーマンポテトやトマト系パスタソースの隠し味にも。作り方も簡単で、材料をそろえたら、ゴムベラなどで混ぜるだけです」

 

最後に自家製調味料の注意点をオザワさんは次のように話す。

 

「自家製調味料は保存料が一切入っていません。保存容器は、アルコールなどで消毒を。出すときも、清潔なスプーンを使いましょう。また、マスキングテープなどに作った日付を書いて容器に貼っておくといいですよ」

 

なにかと沈みがちなコロナ禍の食卓に、自家製調味料で色を添えよう!

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