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ヤマト運輸や佐川急便の宅配便に続いて、日本郵便の「ゆうパック」も10月から平均約10%値上げされます。料金は関東・関西間の場合、もっとも小さい60サイズで970円から990円に。もっとも大きな170サイズだと、2530円から3750円に上がります。

 

ネットショッピングでの送料も含め、配送コストは上がる一方ですが、受取り方を工夫することでポイントを獲得できるちょっぴりお得な方法があります。

 

たとえばヤフーショッピングの「おトク指定便」。商品注文の際、通常より数日遅い配送日程を選ぶとPayPayポイントがもらえます。ポイントは店舗によりますが1〜100ポイント。商品購入のタイミングを少し早めるなどの工夫で利用できるでしょう。

 

また、楽天市場の「はこぽす受取サービス」は、商品の配達先を郵便局などに設置されているロッカー「はこぽす」に指定し、受け取ると50ポイントもらえます。

 

はこぽすには郵便局にあるロッカーのほか、駅やコンビニ、スーパーなどに設置されている「PUDO」も含まれ、全国に4900カ所あるようです(’22年11月)。通勤の帰路やよく行くスーパーなどで受け取れば、不在を気にすることもありません。24時間受取り可能なはこぽすもありますので、お近くで探してみては。ただし、不在後の再配達ではこぽすを利用してもポイントはつきません。

 

■お得感とドライバー負担軽減で一石二鳥に

 

企業にとってのメリットは、配送に余裕のある日の付与ポイントを高くして配送量の偏りをなくすこと、そして再配達の防止です。ドライバー不足が深刻化する「2024年問題」が迫るなか、安定的な物流体制を築きたいのでしょう。

 

私たちとしては、もらえるポイントがわずかでもチリツモの節約が大切です。加えて、社会課題の解決に貢献できるチャンス。積極的に利用したいものです。

 

再配達防止には、ヤマト運輸の「クロネコメンバーズ」や佐川急便の「スマートクラブ」への会員登録も有効です。前日に荷物の配達予定がスマホに届くので、都合が悪いときは日時を変更すればOK。スマホひとつで簡単です。また、対面受取りではなく、玄関先などに荷物を置いていく「置き配」などを利用する手も。

 

6月19日ヤマト運輸が「メール便」などの配達を日本郵便に全面委託すると発表しました。過去にはハガキや封書など「信書」をめぐって対立した両社ですが、遺恨を乗り越えお互いの利益のために手を組むほど、物流の危機は差し迫っているのだと思います。

 

国土交通省東北運輸局によると、このまま対策を講じない場合、’24年度は約14%の配送能力が不足し、’30年には全国の約35%の荷物が運べなくなるといいます。私たちは小さなお得を受け取りながら、再配達防止などに協力して、荷物が指定日に届く便利な生活を守りましょう。

経済ジャーナリスト

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