「2023年、岩手県内の人口は1万4000人余り減少しましたが、過去最大の減少幅です。これに歯止めをかけようと、県は人口減少対策の予算を前年度より上乗せするなど、対策強化に乗り出しています」(社会部記者)
2月13日、岩手県は「人口問題対策会議」を開催。深刻な人口減少の問題に対する取り組みの方向性について議論を行った。会議には達増拓也県知事や県の幹部職員らが出席。少子化対策、県内就職率向上などについて説明が行われた。少子化対策としては、結婚支援をはじめ、妊娠・出産・子育て支援、また女性の雇用労働環境改善等に取り組んでいくという。
岩手県が公表している資料では、「有配偶率の向上」のための施策として、「“いきいき岩手”結婚サポートセンター(i-サポ)」のマッチングシステムの機能充実、交際の発展に向けた交際成立カップルへのお食事券の配付、結婚支援コンシェルジュの配置などが挙げられている。「i-サポ」は、岩手県が提供する結婚サポートサービス。会員登録制で、1対1の出会いの機会を提供、パートナー探しをサポートする。新年度、このシステムを通じて成立したカップルには、「お食事券」(5000円程度)が提供されることになるという。
この「マッチングシステムの機能充実」を通じて出会いの機会を拡充し、「お食事券の提供」によって交際の発展をはかろうという取り組みに関しては、ネット上での反応はさまざま。賛否それぞれの声が上がっているようだ。
《ようやく「産んでない」んじゃなくて「結婚してない」ことに気付いたか》
《確かに広報のインパクトはある》
《若者向けに減税だけしとけばいいのに》
《デート補助金は流石に笑ってしまった》
《出産、子どもの医療費、高等教育費無料とかにすれば刺さりそうですけど、食事券ですか》
達増知事はこの日、「人口減の要因分析は深まり、政策もそろってきた。しかし、人口減少対策は、結局は人の心を動かしていかないと効果が出ない」と語っている。岩手県の新たな施策は、人の心を動かし、人口減少を食い止める一手となるか――。