高齢者は賃貸を借りづらい。よく言われることだが、それを裏付ける調査結果が発表された。賃貸に住む人たちは、今後どうすればいいのか。専門家と考えた。
賃貸派の人が驚愕するデータが発表された。全国の賃貸物件のオーナー500名に聞いたアンケート調査で、「高齢者の入居を受け入れていない」と答えた賃貸オーナーが41.8%もいたというのだ。
なぜ高齢者の入居を避けるのだろう。高齢者の住まいに詳しいファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに聞いた。
「高齢者は体調を崩して入院するなど、家賃を滞納するリスクが高いと思うのでしょう。将来的に認知症や孤独死の危険性まで考えて、受け入れない判断をするオーナーが多いのだと思います」
孤独死の場合、遺品を誰が処分するのか。孤独死の発見まで時間がかかれば、異臭などを除去する特殊清掃も必要になるうえ、事故物件となって借り手が見つからないこともある。
「これらは身元保証人がいれば解決できることですが、心配なのは身元保証人がいない高齢者です。最近は、入院時の対応や葬式、死後事務などを請け負う身元保証会社も増えていますが、それらを知らない高齢者やオーナーがいるのでしょう」(畠中さん、以下同)
高齢になってから、引っ越し先を探そうと思っても、見つからない可能性があるのだ。