年度替わりをむかえる3月中旬から4月上旬にかけては、進学や就職、人事異動などに伴う引っ越しのピーク。しかし、今シーズンは例年とは様子が異なるようで……。
「トラックドライバーの働き方改革(残業規制)の“2024年問題”の影響に加え、人件費や燃料代の高騰で引っ越しの料金が上昇しています。繁忙期以外の5月~1月と比べて2~3倍もの価格に跳ね上がるケースも。今シーズンはそこからさらなる料金高騰が予測されています」(全国紙記者)
国土交通省や全日本トラック協会などは、ピーク時期の引っ越しを避けるなど、“分散”に協力を求めているが、新年度までには引っ越しをと考えている利用者にとっては、時期をずらすのもそう簡単にはいかないだろう。
引っ越しの需要が重なると、同時にさまざまなトラブルも生じがちだ。よくあるトラブルが「破損・紛失があった」「見積もりより請求が高かった」といったもの。
料金が高い、思うような日程が抑えられないなど、不満を訴えるユーザーも少なくないが、困っているのは引っ越し業者の側も同じ。依頼する利用者(荷主)のなかには、“困った客”も少なくないという。サービスを提供する側と受ける側のズレが解消すれば、スムーズな引っ越しにつながるだろう。今回は、“業者側の本音”を探ってみた――。
「荷造りのサービスを利用する場合は別として、業者は荷主の荷造りが終わっている前提で引っ越しの当日にやってきます。作業員が少し手伝って終わるくらいであればいいのですが、開口一番『すみません。まだ終わってないんです』のあいさつから始まるお客さんは少なからずいるものです」
こう語るのは、引っ越し業者の選び方と費用の相場、見積もりや荷造りのコツなどを紹介する情報サイト「引っ越しのウラオモテ」を運営する中村嘉信さんだ。かつて引っ越し業者2社で、作業員、営業マンの経験がある中村さんが、実体験のなかから“困った客”とのエピソードについてこう続ける。
「なかには『これから荷造りを始めるのですか?』と聞きたくなるくらい、荷造りをした形跡がほぼ見当たらない猛者も。一般的な引っ越しサービスは荷主が荷造りをして、業者は運ぶのみ。荷主が荷造りをするプランの場合、引っ越し当日に荷造りが完了していないと、契約不履行で業者側からキャンセルされる可能性もあります。その場合には見積額の100%がキャンセル料になるので、早めの準備が大切になります」
ユーザーの準備不足は、引っ越しが進まないだけでなく、金銭トラブルも招きかねないのだ。
さらに、中村さんが困ったケースは、荷造りの作業具合だけにとどまらない。
