「病院の検査で陽性が判明し、保健所からの電話を待っていたのですが、いつまでも連絡が来ない。こちらから100回ほど電話しても全くつながらず、不安な時間を過ごすしかありませんでした」
こう語るのは、東京在住のエンジニアの男性・Aさん(35)。Aさんは7月下旬に感染し、熱は下がったものの体調が回復せずいまも自宅から出られないという。
2万人以上の自宅療養者を抱える東京都。最前線で自宅療養者のケアにあたる保健所は“崩壊目前”のようだ。
「自宅療養者の健康観察などは都内の保健所が主に行ってきましたが、感染者の急増でパンク状態に。自宅療養者に提供する食料品も手配が滞っている状態だといいます」(医療ジャーナリスト)
Aさんをはじめ、本誌にも都内で自宅療養を経験した人たちから数多くの“悲鳴”が届いている。
都内の飲食店に勤務する女性・Bさん(25)は7月23日に発熱し、2日後に陽性が判明。一人暮らしのBさんにとって、地獄の日々が始まる。
「熱と倦怠感がひどく、買い物も当然できないので、保健所にホテル療養をお願いしました。空きがないので自宅療養にしてくれと言われましたが、一人暮らしで不安だったのでホテル療養の空きが出るのを自宅で待つことに。その間、毎日保健所の人から体調確認の電話が来るのですが、最初は朝に来ていたのが日に日に遅くなっていって……。ひどいときは夜9時ごろに連絡が来ることも」
保健所からの“支援物資”についても困惑したという。
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