■「パルスオキシメーターも届かない…」
「ホテルの空きを待っている間に熱も下がったので自宅療養へ切り替たのですが、保健所から食料品が自宅に届いたのは陽性判明から1週間後。症状の変化を確認するために必要なパルスオキシメーターは届きませんでした。また同じ時期に近所で暮らす妹も感染したのですが、彼女にいたっては食料品すら届きませんでした」(Bさん)
夫が8月上旬に感染した妊婦のCさん(37)は赤ちゃんのことも考えホテルで生活し、夫は自宅で療養することになったが……。
「自宅に保健所から食料品が届きましたが、インスタント麺など作業が必要なものばかりで、主人が支度できるはずもなく。そのことを保健所に伝えると、“玄関に冷凍のお弁当を代わりに置いておく”と返答がありました。
でも主人は玄関に取りにすら行けないので、玄関前には弁当が山積み状態に。近所の人に“コロナ患者がいます”とアピールしているようなものですよね……」
対岸の火事と思いたいところだが、明日はわが身。自宅療養に備えて何をすべきなのか。
訪問看護を行っている、たばこま訪問看護ステーションの中鉢知広所長は「災害時同様に水を購入されておくといいでしょう」と語り、新宿ヒロクリニックの英裕雄院長はこう助言する。
「一人暮らしで買い物もままならない場合は、経口補水液を多めに買っておくこと。また、体温計はもちろん、可能であれば酸素飽和度を測るパルスオキシメーターを用意しておくといいでしょう」
“誰かが助けてくれる”という甘い考えはいまや命取りになるのかもしれない――。
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