8月29日、都内で、歌舞伎俳優の中村勘三郎(56)が11月から来年5月まで開催される『平成中村座歌舞伎公演』の製作発表に片岡仁左衛門(67)と共に登場した。約10カ月ぶりに臨んだ会見となった中村は「お久しぶりです」と挨拶し、「好き嫌いが激しかったが、嫌いなものがなくなった。この人も大変なんだろうなと思えるようになった」と闘病を振り返り、笑いを誘った。仁左衛門が「中村屋が東京で久しぶりに復帰するというそのことばかりが頭にこびりついて、うれしさで胸がいっぱいです。もう一度一緒の舞台に出られることは最高にうれしいことです」と勘三郎の復帰を喜ぶと、勘三郎も「アニキが一緒に出てくださることは心強いし、うれしい限り」と笑顔で答え、硬い握手を交わした。また、闘病中に歌手の桑田佳祐(55)から手紙が届いた事を明かし、同学年の2人は、これまで一度も顔を合わせたことがなかったそうだが「それでも桑田さんは手紙をくれて、最後に『不肖の同級生より』と書いてあった。それなので、僕も『誇れる同級生へ』と書いて、慣れない手紙を返しました」。食道がんを患い、一足先に復帰した桑田に勇気づけられたそうだ。(撮影:鈴木鍵一)