「劇場ロビーで、市川中車さんの奥さんの知子さんが(お客の)お出迎えをしていたので驚きました」と語るのは、ある梨園関係者。明治座で公演中の『十一月花形歌舞伎』夜の部には市川中車こと香川照之(48)の長男・市川團子(10)が約1年ぶりに出演している。前出の梨園関係者が続ける。

「知子夫人がお出迎えをしていたのは初日の11月1日ですが、彼女が劇場に姿を現したのは約1年ぶりですね」

 香川と團子は’12年6月にそろって歌舞伎デビューしている。

「新橋演舞場での2人の襲名披露公演では、知子夫人は1日も欠かさず劇場に現れ、“女将さん修行”に励んでいました。それは’13年10月の團子が出演した国立劇場公演でも同様だったのですが、途中で知子夫人が姿を現さなくなってしまったのです」

 原因は舞台共演者の1人がブログで團子のことを“駄馬”と断じたからだったという。知子夫人は元CA。慣れない梨園で奮闘していたが、その言葉で心が折れてしまったようだ。彼女の“梨園妻ボイコット”により、今年7月からは相次いで家庭内別居や離婚危機も報じられていた。それだけに今回の彼女の女将復帰は関係者たちを驚かせているのだ。別の梨園関係者が続ける。

「知子さんの想像以上に、團子くんが歌舞伎にのめり込んでいるんです。愛息が稽古に熱心に取り組む姿に、心を動かされたのでしょう」

 さらに決定的だったのは夫・香川からの懇願だったという。10月に放映されたドキュメンタリー番組『アナザースカイ』(日本テレビ系)で、香川はかつて父・猿翁が立ったロンドンの劇場を訪れている。

「『いつか俺も歌舞伎役者として息子といっしょにロンドンに立ちたい。その夢のために力を貸してくれ』と心の内を明かし、知子さんに土下座せんばかりに頼み込んだそうです」

 ドラマ『半沢直樹』の最終回で“大和田常務”香川は顔を歪ませ、身体を震わせながら、ついに半沢に土下座する。そんな壮絶なシーンが香川家でも繰り返されたのだろうか。プライドの高い夫の“土下座”懇願は、知子さんに“離婚という倍返し”を諦めさせるには十分なインパクトがあったようだ。

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