中村玉緒 長女が車いす生活に…81歳で直面した逆介護の悲痛
画像を見る 以前は中村と鴈さんの共演の機会も多かった(写真:時事通信)

 

■事務所社長の長女が体調崩し、車いす生活に…

 

しかし前述のようにインタビューで“大きな出来事が次々に起きた夫との半生”について振り返ったその後も、安息の日々は訪れなかったのだ。

 

前出の知人はこう語る。

 

「玉緒さんにとって息子・鴈龍さんを一人前の俳優にすることは長年の悲願でした。バラエティ番組で共演したり、自分の出演する舞台のプロデューサーに頼み込んで、鴈龍さんにも役をもらってあげたりしていたのです。しかし80歳という年齢も近づくなかで玉緒さんも苦渋の決断を下さざるをえませんでした。『私が面倒を見ている限り、あの子が立ち直ることはない』と考え、経済的援助を打ち切ったのは’17年ごろと聞いています。

 

しかし、その2年後の’19年に鴈龍さんが急性心不全で亡くなってしまいました。当時、鴈龍さんは名古屋で一人暮らしをしており、連絡が取れないことを不審に思った友人が部屋を訪れ、亡きがらを発見したそうです。溺愛していた息子に先立たれてしまったことは、玉緒さんにとっては、勝さんと死別したとき以上の打撃でした。そんな傷心の日々を送る玉緒さんを近くで支えていたのが、母一人子一人になったAさんだったのですが……」

 

玉緒とAさんは、東京都心のタワーマンションのなかの別々の部屋で暮らしている。

 

’19年に本誌は、鴈龍さんとの絶縁問題について玉緒に取材を試みた。その際に事務所社長として、そして娘として、Aさんが玉緒に代わって毅然として記者に対応する姿も印象的だった。

 

「お父さんに似たのでしょうね。Aさんは勝さんのように豪放磊落で、ふくよかです。かつては女優として活動しており、勝さんの主演ドラマなどにも出演していましたが、ある時期から母・玉緒さんの付き人や個人事務所の社長として裏方に徹するようになりました。玉緒さんと同じように、かなり話し好きなので、明石家さんまさんが“あの2人(玉緒とAさん)の前では俺も黙る”と言っていたというエピソードもあるほどです」(前出・芸能関係者)

 

しかし、そのAさんの体調が悪化したのは昨年秋ごろのことだったという。前出の知人が続ける。

 

「車いす生活となり、事務所の社長は退任することになりました。Aさんは独身で子供もいません。81歳の玉緒さんが、逆に娘さんの“介護”をしなければならなくなってしまったのです」

 

今年5月、本誌はAさんが自宅マンションから外出する姿を目撃した。この日はエントランスからタクシーに乗り込むだけだったためか、車いすは使用していなかったが、足をひきずるようにしてゆっくりゆっくりと進む姿は、かなりつらそうだった。靴を履くこともままならないのか、サンダルを履いていた……。

 

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