新型栄養失調の人が多数…医師が“抗酸化ごま”に注目した訳

「いまの日本には“新型栄養失調”の方がたくさんいます。摂取カロリーは十分なのに、食事が偏っているために、ビタミン・ミネラルなどの微量栄養素や食物繊維、それにタンパク質など、必要な栄養素が足りない状態です」

 

そう警鐘を鳴らすのは医師の伊藤明子先生。社会人を経て、40歳で医学部に入学した異色の経歴の持ち主だ。ふだんの診療でも、投薬などと食事の改善を組み合わせて、病気の治療と健康の維持・増進を目指しているという。そんな伊藤先生が注目したのが、ごまだ。

 

「ごまは全体の約20%がタンパク質で、ビタミン類やミネラル、食物繊維も豊富。抗酸化力や抗糖化力も高くて、食生活改善にはもってこいです」(伊藤先生・以下同)

 

確かに、ごまは体によさそうだが、酸化や糖化とは、どんな作用なのだろう。

 

「酸化は、酸素と光と熱が引き起こすもので、たとえるなら、サビ。糖化は、糖とタンパクが加熱されて起きる、こちらはコゲ。酸化のサビも糖化のコゲも、シミやくすみの原因になりますし、病気リスクの上昇につながります」

 

酸化や糖化を見過していると、がんや動脈硬化、認知症や骨粗しょう症、肌や髪の衰えなど老化を促進させる可能性がある。健康やアンチエイジングのため、読者世代には、酸化と糖化を抑える力が必要だ。

 

そこで、伊藤先生が考案したのが、すりごまに別の食材を混ぜて作る「抗酸化ごま」だ。セサミンなどの抗酸化物質がたっぷりで、酸化させないだけでなく、酸化を促す活性酸素の発生を抑え、酸化による細胞のダメージを修復する。さらに、糖化の抑制にも効果的というから、1粒で4度おいしい!

 

また、免疫システムの働きを助ける亜鉛や、腸内環境の改善に役立つ食物繊維も豊富で、なにより安価でお財布にやさしい。伊藤先生お勧めの「抗酸化アーモンドごま」の作り方は次のとおり。超簡単でいいことずくめだ。

 

■「抗酸化アーモンドごま」の作り方

 

材料はアーモンドパウダーといりごま。分量はアーモンドパウダー1に対し、いりごま1。アーモンドパウダーは弱火で2〜3分いったものを。それを混ぜ合わせるだけ。小さなすり鉢があれば、自分ですりごまを作るのもカンタン。

 

「アーモンドに多いビタミンEは抗酸化力がとても高いのですが、ごまにはあまり含まれません。ごまとアーモンドが足りない部分を補い合うことで、抗酸化力が一段とアップします」

 

伊藤先生も、毎朝食べているという。

 

「私の朝食は、脂肪ゼロで高タンパクのギリシャヨーグルトの上に、高タンパクな種類のシリアルをのせて、最後に、抗酸化アーモンドごま大さじ1を振りかけるだけ。これにゆで卵1個と甘すぎないフルーツで完成。“ちゃちゃっとヘルシー”がモットーなんです」

 

編集部でも作って食べてみた。抗酸化アーモンドごまが、シリアルの香ばしさを引き立てておいしい。洗い物も少なくて、時間に追われる朝にはぴったりだ。

 

こうした抗酸化ごまは、1日大さじ2杯食べるのが効果的だ。実際に2週間毎日大さじ2杯の抗酸化ごまを食べるモニターテストを実施したところ、ほとんどの人がお通じの改善を実感。さらに、抗酸化力11%増や糖化年齢マイナス5歳、高血圧や亜鉛欠乏症の正常化などの効果が確認された。

 

「たった2週間で、これほどの効果が表れるとは! いちばんびっくりしたのは私かもしれません」

 

また、抗酸化ごまは、慢性的な便秘などに悩む人にもお勧めだ。

 

「お通じの改善は、多くの方が実感していますが、それだけではありません。腸内環境が改善すると、脳の働きに直接、よい影響を与えることは、医学界ではよく知られ『腸脳相関』と呼ばれます」

 

腸内環境がよくなれば、脳の機能回復が促され、認知症予防にも効果が期待できる。さらに、気分や情緒にもよい影響があり、40歳の女性モニターは、「イライラすることが減った」と証言した。美肌効果にも期待が寄せられる。

 

「実は、腸内環境が皮膚にもよい影響を与えるというデータもあります」

 

「女性自身」2020年5月5日号 掲載

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