古き良き日本の象徴といえる街・浅草。正月の盛りを過ぎても浅草寺へ続く仲見世通りは参拝に訪れた人、人、人であふれ返り、演芸場近くの赤ちょうちんが並ぶ横丁では、ジャンパーを着込んだおじちゃん達が、昼から煮込みで一杯やっている。

 そんな、TVでよく見る観光地チックな中心街を抜け、ひさご通りの大きなアーケードを背に大通りをひとつ超えると、暮らしの場としての浅草の街が見えてくる。店頭におそうざいの焼き鶏を並べた肉屋さん。おじいさんがハタキで埃を払っている履物屋さん。婦人誌の入荷を手書きのポスターで知らせる小さな本屋さん。洋品店に印房、お茶屋に和菓子のお店。そんな通りを自転車で行き交うお年寄りや子供たち

昭和30〜40年代の雰囲気を今に残す、生粋の下町の商店街「千束通り(せんぞくどおり)」。長細く続く道を2ブロックほど歩いていくと、やがて左手にひときわ大きな白い看板が見えてくる。老舗の甘味処、「山口家本店」。今回紹介するこのお店、甘味処ながら地元のみなさんはタンメン(560円)や五目そばをしっかり食べて帰る、おいしいラーメンを出すお店でもあるのだ。

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