「私は鯖などの青魚が好きではないんですが、ここの鯖料理は生臭くなくて気に入ってしまいました。鯖の照り焼きも、臭みがまったくなく身がやわらかくて、口に入れるとほわっとします。鰻のかば焼きに負けないおいしさですね」
大阪にある人気の鯖(さば)料理店に足繁く通うという会社員の溝口由美子さんは、こう語る。同店で鯖を代用すれば、ほぼ鰻(うなぎ)の味を再現できると聞いて、鯖料理専門店「SABAR(サバー)」を展開する右田高有祐社長に「鯖丼」の作り方を、レクチャーしていただいた。
ちなみにSABARで使う鯖は、青森県の「八戸前沖さば」。『銀鯖』と呼ばれるブランド鯖だ。家庭で作る場合の鯖の選び方は、できれば東北産か、千葉産のナマの真さばで大きめの半身を選ぶといい。身が白っぽいほうが、脂が乗っているので、お店に近い味が再現できそう。
【特製「鯖丼」レシピ】
●材料(4人前) 真さば半身4切れ/市販の塩麹/市販の鰻のタレ/山椒(お好みで)
鯖の骨を1本ずつ取る
バットに皮を下にして置き、塩麹を表面にたっぷり塗る
バットごとラップし冷蔵庫で3時間寝かせる
流水で塩麹を洗い流し、キッチンペーパーでふき取る
片面焼き魚焼きグリルの下のアミにクッキングシートを敷く
皮を下にして、弱火できっちり焼く
市販の鰻のタレを両面に塗り、焦がさないように弱火でゆっくり焼く
タレは2度塗りして再びさっと焼く。
ひっくり返して皮もさっと焼く
10)丼によそったご飯にのせ、鰻のタレをかけて完成
記者が試食したところ、身も塩麹である程度やわらかくなりなり、脂の乗った風味は鰻のかば焼きにとても近い。近所のスーパーで見てみると、鯖の半身2切れで約400円。塩麹は4人分で189円。鰻のタレは4人分で117円で売っていた。1人前約280円。かなり経済的なのでお試しを!