「水産業界は30年前から『魚食普及』に取り組んでいるんです。魚の魅力やおいしさ、調理法などを広めようと努力していたのですが、なかなか各家庭に根付かず、日本人の魚食量は減るいっぽう。いま、改めて魚の魅力を消費者に伝え直そうと、奮起しているところなんですよ」

 

こう熱く語るのは、元漁師という異色の経歴を持つ現役官僚、農林水産省水産庁魚政部の上田勝彦さん。水産庁キャリアの“おさかな伝道師”が、魚料理のコツを教えてくれた。

 

《塩》

魚料理でもっとも大切な調味料が塩。塩で水分を吸い出すことで保存性が高まり、身も引き締まってうま味もUP。表面の臭みも取れる。

 

《酒》

塩とは逆に、身の細胞を温めるのが酒。うま味を与えるとともに、臭み成分も分解してくれる。

 

《調理温度》

魚は100度以上で熱すると、細胞が壊れ、冷めたときの脂に独特の生臭さが出てしまう。うま味も逃げてしまうので、沸騰させないよう火加減には注意を。加熱するときは100度以下、または短時間の高温調理を心がけること。

 

以上の3つのポイントを押さえ、ほんのちょっと手を加えるだけで、誰でもかんたんにいろいろな魚料理ができるという。

 

また、調理したあとの生ごみのニオイのモトは雑菌。雑菌は空気・水分・適度な温度がなければ繁殖しない。新聞紙でびっちりとくるんで水分を吸収し、さらにビニール袋で密閉して、温度の低いところに置けば臭わないそうだ。