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「“下処理が大変そうだから使わない”と山菜を敬遠される方が多いのですが、それは完全な勘違い! 山菜の多くはアク抜きすらせず使えます。春の味覚を楽しめるうえ、栄養面も素晴らしいので、ぜひ挑戦してほしいです」

 

そう熱く語るのは、「季節料理・酒処さそう」の店主・佐宗桂さん。春の山菜はおいしいだけではない。山菜の特徴である“苦味”の正体はポリフェノール。強い抗酸化作用で老化を防止してくれる。代謝アップ、温活啓発でも有名な美女医の石原新菜先生はこう語る。

 

「活性酸素を除去する抗酸化作用が強いので、老化の予防、動脈硬化の予防、免疫力アップ、代謝アップ、さらにデトックス作用もあります。旬の野菜を食べることは体をつねによい効果をもたらしますが、春に食べる山菜は冬の間に蓄えた余分な脂肪や老廃物、塩分などの排出を助けてくれるんです」

 

ポリフェノールのほかにも、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、デトックス効果も得られるなど、まさに“食べる春サプリ”。そこで今回は、手に入りやすくて健康効果も高い山菜のラクちん下処理&便利な保存法を佐宗さんに教えてもらった。

 

■竹の子(たけのこ)

 

食物繊維が腸内の老廃物や発がん物質などを吸着して体外へ排出させるため、生活習慣病の予防に。時間がたつほどアクが強くなるので早めにアク抜きしよう。皮の色が薄く乾燥していないものほど新鮮で、太いほうがおいしい。

 

【カンタン下処理】ぬかゆで、のちひと晩放置


(1)たけのこは皮をむき、穂先を斜めに切り落とし、根元をそぎ落す。

(2)鍋にたっぷりの水と米ぬかひとつかみ、赤とうがらし1本、たけのこを入れて強火にかける。煮立ったら弱めの中火で根元に竹串がスッと通るまで、30分〜1時間ゆでる。

(3)ゆで汁につけたままひと晩おく。

 

【便利な保存法】


〈“塩水”保存で1週間!〉

くし形に切り、3%の塩水につけて保存容器に入れる。冷蔵庫で約1週間保存可能。塩分が強い場合は塩抜きしてから使う。

 

〈“塩づけ”保存で1カ月!〉

くし形に切り、全体に塩をまぶして保存袋に入れ、空気を抜く。冷蔵庫で約1カ月保存可能。使うときは洗って水にさらして塩抜きを。

 

【アレンジレシピ1】たけのこ餃子


(1)たけのこと好みの野菜、豚ひき肉を合わせ、しょうゆ、ごま油を加えてよく混ぜる。

(2)餃子の皮で、1を包んでフライパンに並べ、お湯を入れて焼き、水分が蒸発してきたらごま油を加えて皮がパリッとなるまで焼く。

 

【アレンジレシピ2】たけのこと生ハムのサラダ

 

たけのこを好みのドレッシングであえ、生ハム、パルメザンチーズを加える。

 

春の味覚をカンタンに楽しむことができるラクちん下処理&便利な保存法を、ぜひお試しあれ!

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