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「体にたまった冬の疲れも春キャベツがデトックスしてくれます。カリウムは体内のナトリウムを排出し、食物繊維は脂肪の吸収を抑えます。春キャベツのパワーで始まりの季節を乗り切りましょう」

 

そう語るのは、管理栄養士の高須希代さん。いま、キャベツに含まれる成分「イソチオシアネート」に注目が集まっている。イソチオシアネートが食道がん、大腸がん、肝臓がん、肺がん、前胃がんなどを抑制することが明らかになっているというのだ。そんなキャベツの中でも、3〜5月にだけ手に入る春キャベツは一年中店頭に並ぶ冬キャベツより、軟らかくて甘い。さらに、カロテンが3倍、ビタミンCが1.3倍も含有されるなど、栄養価が驚くほど高い。そんな、春キャベツをおいしく食べる基礎知識を高須さんが教えてくれた。

 

■キャベツは「むいて」から「切る」

 

少しずつ使う場合は、ざっくり半割りなどに切るのはNG。使う分だけ外葉からむいていこう。軟らかく、ごわごわしない食感にするには、切る方向(繊維の方向)をそろえることが大事。キャベツは葉脈が葉元から放射状に広がっているので、その繊維を断ち切ると軟らかく、甘味を感じられる。反対に繊維に沿って切ると、シャキッとした歯ごたえが残る。が、太く切るとゴワゴワするので細めが◎。お好みで切り方を変え、食感を楽しんで!

 

■キャベツの芯はビタミンCの宝庫!

 

芯の部分は葉よりもビタミンCが多いといわれているので、捨てるのはもったいない!みじん切りにすれば餃子やキーマカレーの具に、細切りにすればおいしい浅漬けに。春キャベツは甘いのでスティック野菜にしてもいい。バーニャカウダソースで食べよう。

 

■冷凍もできる!キャベツの正しい保存法

 

春キャベツは冬キャベツに比べ、葉が軟らかくて水分が多い分、しおれやすく保存期間も短い。できるだけ早めに使い切ろう。すぐに使えない場合は冷凍がおススメ。繊維が破壊されて食感が悪くなるので、冷凍後は加熱して使うのがベター。軟らかく仕上げたい煮込みなどに最適だ。生のままでも、ゆでてからでも冷凍できる。調理しやすいようにカットしてから、密閉袋に入れて冷凍庫へ。冷凍しても劣化はするので、1カ月を目安に使い切ること。

 

「キャベツは切り口が酸素にふれると、キャベツ独特の『えぐみ』の正体、イソチオシアネートが過剰に分泌され、苦味が出てしまいます。切ったキャベツを保存するときは密閉袋に入れるなどして、できるだけ酸素にふれるのを避けましょう」(高須さん)

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