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「朝食の定番メニューに『納豆と生卵』という方も多いのでは? でもこの組み合わせ、食材に含まれる栄養素を台無しにしてしまう、『NG』な食べ合わせなんです」

 

長年慣れ親しんできた人も多いメニューを真っ向から否定するような話をするのは、管理栄養士の麻生れいみさん。食材の組み合わせによっては、栄養素を捨ててしまう場合もあるという。

 

「納豆には、“美肌のビタミン”ともいわれる、女性にうれしい『ビタミンB群』の栄養成分『ビオチン』が含まれています。しかし、生卵と一緒に食べると、卵白に含まれるタンパク質『アビジン』と結合し、吸収されないまま体外に排出されてしまうんです」(麻生さん・以下同)

 

反対に、栄養素の消化・吸収を助ける“理にかなっている“組み合わせもある。代表的なものが『生ハムメロン』だ。

 

「『ビタミンB1』を多く含む生ハムは、塩分がやや高め。メロンに含まれる『カリウム』には、塩分を体外に排出する役割があります」

 

また麻生さんは、1つの食材でも付け合わせや調味料の組み合わせを変えるだけで、「世代別や性別によってそれぞれが抱える健康問題に応えることができる」と語る。そんな付け合わせや調味料の組み合わせを、麻生さんが教えてくれた。

 

【イワシ】

 

「イワシに含まれる『ビタミンD』は、『カルシウム』のバランスを整え、骨の健康を保ちます。良質な脂質を多く含むオリーブオイルはその吸収率をアップしますので、骨粗しょう症予防に◎。『ビタミンC』を多く含むほうれん草は、イワシに含まれ筋肉や毛髪を作る『亜鉛』の吸収を手助け。薄毛予防になる組み合わせといえます」

 

【カキ】

 

「カキに含まれる鉄分は、貧血予防に必要不可欠。その鉄分を吸収しやすい形に変えて、ヘモグロビンの合成を促進させる効果が、レモンの『ビタミンC』にはあります。また、カキに含まれる『葉酸』は、細胞が新しく生まれ変わる際に大きな役割を担うので、妊活中や妊娠中の女性は特に摂取したい栄養素。この吸収と代謝を助けるのが、『ビタミンB群』『ビタミンC』を含むアボカドなんです」

 

【マグロ】

 

「マグロに多く含まれる『EPA』『DHA』は不飽和脂肪酸の一種で、脳の発達を促す働きをします。オリーブオイルの『ビタミンE』はこれらを酸化から守り、体内にそのままの形で吸収する手助けをするので、脳の活性化に一役買います。また、マグロの『タンパク質』は、美肌の維持に重要な栄養素。アボカドの『ビタミンC』と同時に摂取すると、コラーゲン合成がアップし、アンチエイジング効果をもたらしてくれます」

 

せっかくの栄養素をムダにしない食べ方を心がけよう。

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