最大で7倍の飛散量が予想されるなど、例年以上の被害が懸念されている花粉症。そこに輪をかけて問題となっているのが、花粉症発症年齢の低年齢化だ。『鼻アレルギー診療ガイドライン2009』によると、この10年間で5~9歳児の小児患者の発症数は、13.7%から31.4%と約2倍以上に増えているのだ。

 

「簡単に言えば、現代の衛生的な環境が子どもを花粉症になりやすくしているということです。花粉症とは『IgE抗体が増えすぎたことによるアレルギー症状』のこと。もともと人間は体の中に細菌抗体や寄生虫抗体などを持っています。しかし衛生的になった今、昔ほど細菌抗体や寄生虫が必要なくなった。その結果、人の身体は“空き部屋”に別の抗体、つまり花粉症の原因となる“アレルギー抗体”を増殖させるようになったのです」

 

と語るのは、日本の花粉症対策の権威『理化学研究所』免疫・アレルギー総合科学研究センターの谷口克センター長だ。谷口センター長が推奨する『我が子を花粉症にさせない9カ条』は下の表のとおり。つまり、体内の細菌抗体などを増やすことが花粉症発症の予防に効果的と見ているのだ。

 

1.生後早期にBCG接種させること

2.幼児期から乳酸菌を摂ること

3.抗生物質はなるべく使わないこと

4.早期のうちに託児所へ預けること

5.適度に不衛生な環境を維持すること

6.ペットを家の中で飼育すること

7.子だくさんな環境で育てること

8.農家など、自然の環境で育てること

9.手や顔などを洗う回数を減らすこと

 

例えばインフルエンザ予防として手を洗うことは重要だが、神経質すぎると花粉症になりやすくなってしまう。つまり、あまり神経質になりすぎないことが重要でバランスが大切なのだ。谷口さんによると、3歳までにこの9カ条を励行すれば予防効果が高いという。

 

「体の中でその細菌抗体とアレルギー抗体のバランスが決まるのは、2~3歳までと言われています。それまでに体内の抗体のバランスをよく育ててあげることを目指しましょう。その結果、花粉症だけでなく、食品アレルギーやアトピー、ぜんそくなど、すべてのアレルギー症状になりにくい身体になれますよ」

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