「今の糖尿病治療は、アルコール依存症患者に毎食お酒を飲ませているようなものです。糖尿病の元凶は、単純に糖質の摂りすぎです。糖質制限をすれば症状は改善されるのに、患者を薬漬け・インシュリン注射漬けにしているのです」

 

そう語るのは、糖質制限の実践者で練馬光が丘病院「傷の治療センター」長・夏井睦医師。

 

血液検査で糖尿病と診断されたとしよう。私たちは、医師からこう指導される。「糖質(=炭水化物)・タンパク質・脂質の割合を3:1:1にして、1日の総摂取カロリーは1千600キロカロリーに抑えましょう」と。しかし、この食事法を実践しても、ほぼ確実に症状は改善しない。

 

「食事の6割を“血糖値を上げる唯一の栄養素”である糖質でまかなおうというのですから、血糖値が下がるわけがない。1千600キロカロリーの6割、1千キロカロリーの糖質は、角砂糖では60個以上に相当します。これだけ大量の砂糖を食べれば確実に食後、血糖は上がる。数値を見た医師は『食事療法では血糖値が下がらないので、インシュリンが必要です』と言うでしょう」(夏井氏)

 

そんなウソばかりの治療法を捨て、糖尿病を完治させた人がいる。立川茂明さん(67・仮名)もその一人だ。知人に勧められて糖質制限を開始。同時に、医師に相談することなくインシュリン注射を一切やめた。

 

「1カ月もしないうちに血糖値が下がりだし、3カ月後には正常値になりました。日常生活にも不自由しなくなり、医療費が3分の1になりました」(立川)

 

では、糖質制限のルールを紹介しよう。控えたほうがいいのは、米、パン、麺類など炭水化物(糖質)を豊富に含む食品。蕎麦、トウモロコシの穀物や、ニンジン、レンコンなどの根菜類、果物も糖質が多いのでNG。

 

一方、タンパク質や脂質が主成分の食品は、気にせずに食べて大丈夫。肉、魚、卵、大豆製品や海藻、チーズやナッツも食べていい。マヨネーズも大丈夫だが、甘みの強いドレッシングは避けよう。アルコールは、蒸留酒(焼酎、ウイスキーなど)、甘くないワイン、糖質オフのビール、酎ハイはOK。ただし、醸造酒(日本酒、ビール、マッコリ)や、口に含んで甘いタイプは控えるように。

 

‘96年の南アラバマ大学の調査では、「うつ病患者は炭水化物の摂取量が多い」傾向が明らかになっている。さらに’00年のオスロ大学の調査では、「アトピー性皮膚炎の患者が糖質を多く摂取していた」という結果が出ている。

 

「アメリカの糖尿病協会では、15年以上も前に3大栄養摂取比率の推奨をやめているのに、日本ではいまだにその方法を正しいと主張し、患者を増やしているのです」(夏井氏)

 

 

(週刊『FLASH』12月10日号)

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