「ついつい気にしてしまう血液型占い。これは日本特有のもので、血液型と性格には科学的な根拠はあまりないといってよさそうです。しかし、血液型によって『なりやすい病気』はあるのかもしれません」

 

こう言うのは、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生。昨年9月、アメリカのバーモント大学から、血液型と認知障害の発症リスクに関する研究が発表された。研究は、45歳以上の男女を対象に実施。平均3.4年の追跡期間中に、3種類の認知機能検査のうち、2種類以上で機能低下が認められた人を「認知障害」と定義。障害を発症した495人と、発症しなかった587人の血液型を比較した。

 

「その結果、なんとO型に比べ、AB型の人の認知障害発症リスクは、82%も上昇することが明らかに!A型、B型ではとくにリスクの上昇は見られず、AB型がハイリスクであることが示されました。研究では、血液をドロドロにする“F8”因子の血中濃度もAB型でもっとも高かったことを明らかにしていますが、『それとは別に、AB型であること自体が、認知障害を起こすリスクになっているようだ』としています」

 

その理由は、今後の研究が待たれるという。ほかにも、血液型と病気についての研究はたくさんおこなわれているそうだ。

 

「ハーバード大学が’11年に発表したところによると、AB型はO型に比べ、26%も脳卒中のリスクが高いとか。また同大学が看護師6万2千人以上を対象におこなった研究では、O型が心筋梗塞などの冠動脈疾患を発症するリスクにくらべ、A型は1.08倍、B型は1.11倍、そしてAB型は1.2倍に上昇することが示されました」

 

お気づきの方もいると思うが、いずれもO型の発症リスクがもっとも低い!

 

「そもそも血液型は、赤血球の表面に存在する抗原のタイプA、B、Oによって決定されますが、その抗原を作るのが遺伝子です。ペンシルバニア大学の研究によると、血液型をO型にする遺伝子には、たとえ冠動脈が閉塞していても、心臓発作を防ぐ働きがあるというのです。今後、血液型と病気の関係がさらに明らかになれば、それを利用した治療法が生まれるかもしれません」

 

しかし、血液型よりも生活習慣こそが健康の要であることは、揺るぎのない事実だという。また、O型は胃潰瘍になりやすいという研究もあるそうだ。

 

「血液型と病気に関しては、自分の健康増進の動機付けとして捉えていただくのが、いちばんよいかと思います。かくいう私もAB型です」

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