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「目は体の中で唯一、血管が赤くしっかり見える場所です。また、白目は色の変化もすぐにわかります。目の状態に変化があれば、体の状態が変化しているサインです。皮膚にも症状が現れますが、日焼けや皮下脂肪のせいで目視しづらいため、いちばんわかりやすいのが目なんです」

 

そう語るのは、スマイル眼科クリニックの岡野敬院長。岡野先生は、患者の目の状態から糖尿病、高血圧症、甲状腺の病気、自律神経の乱れまで、さまざまな病気を発見してきたという。そこで今回、鏡を見ながらセルフチェックできる「目でわかる病気と不調」を紹介。当てはまった人は早めに病院へ。

 

【まぶたの裏が白っぽい】

 

疑われる病気や原因:貧血

症状および対処法:血液中の鉄分が不足するとまぶたの裏側が白くなる。月経中や月経後になるケースも。

 

【まぶたの裏や白目が赤い】

 

疑われる病気や原因:ストレス過多

症状および対処法:心身に強いストレスを感じると血流が増え、まぶたの裏側が赤く染まることが。目の酷使など、目に対するストレスでも起きる。

 

【白目が黄色い】

 

疑われる病気や原因:肝臓系の病気

症状および対処法:黄疸の疑いあり。肝臓病や胆石、胆嚢炎などの可能性がある。

 

【まぶたのむくみが取れない】

 

疑われる病気や原因:腎炎や腎臓病、腎臓機能の不調、アレルギー、脂肪代謝の不調

症状および対処法:まぶたの腫れが一日中続く場合は腎臓の機能異常、腎炎や腎臓病などの腎臓系の病気、アレルギー、脂肪の代謝異常の可能性がある。

 

【黒目の内側に白い縁がある】

 

疑われる病気や原因:コレステロール過剰

症状および対処法:血液中の脂質成分が高い「高コレステロール血症」の可能性がある。

 

【瞳孔が楕円形やクローバー形になっている】

 

疑われる病気や原因:自律神経の乱れ、ストレス過多

症状および対処法:通常は正円の瞳孔が、自律神経が乱れると異形化する。ストレス過多や更年期障害の疑いがある。

 

【寄り目ができない】

 

疑われる病気や原因:甲状腺眼症

症状および対処法:眼球を動かす筋肉が腫れ、上下左右に自由に動かせない状態。バセドー病など、甲状腺関連の病気の可能性がある。

 

【黒目脇に薄いピンクの膜が張る】

 

疑われる病気や原因:翼状片

症状および対処法:加齢により、目頭側の黒目の縁にピンク色の膜が張る。黒目にかかると強い乱視が起き、視力が落ちる。

 

【まぶたが腫れて眼球の上部に薄いピンクの膜がある】

 

疑われる病気や原因:リンパ腫、がん

症状および対処法:眼球の上に膜が張っていると、リンパ腫(血液がん)の可能性が。まぶたがむくみ、裏側が薄く盛り上がっている場合も同様。

 

【片目だけ見えなくなる、視野が欠ける】

 

疑われる病気や原因:血栓症、網膜剥離

症状および対処法:急に視野が欠けたり見えにくくなる。高血圧や血管の炎症により静脈が詰まり、眼底出血が起きている。

 

ほかに、目の周囲にも要注意。さまざまな表情を可能にするように、目の周りの筋肉は顔のほかの部分よりゆるやかに組織されているため、体調の変化も表れやすい。

 

まぶたは自由に動かず、まばたきが思うようにできない場合は、眼瞼痙攣の可能性が。

 

「睡眠導入剤や精神安定剤などの副作用として出る症状なので、薬を漢方薬に替えれば症状が改善されます。原因不明や長期間改善されない場合には、ボトックス注射で対応します」(岡野先生・以下同)

 

片目および片側の頬などに痙攣が起きる場合は、片側顔面痙攣の恐れもある。

 

「神経の圧迫、動脈瘤、脳梗塞による栄養の欠乏などが原因として挙げられます。脳梗塞は早期の発見が大切なので、片側に痙攣が出たら脳外科を受診するといいでしょう。両目が痙攣する場合は、自律神経の乱れが原因のことが多いです」

 

これからは、メーク前の30秒間で鏡と対話し、病気を早期に発見しよう!

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