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3月に入ると、南風が吹いて20度近いポカポカ陽気の日があるかと思えば、翌日は冬に逆戻りするというように、寒暖の差が激しくなる。特に一日の最高気温と最低気温の差が10度ほどになる日は、体温調整が難しくなり、冷え性の人は、肩こり、腰痛、食欲不振、めまい、頭痛といった症状を起こしやすくなる。

 

また、2月中旬ごろからスギ花粉が飛び始め、花粉症に悩む人は多いが、このタイミングで中国大陸からPM2.5などの有害物質を含んだ黄砂が飛んでくると、アレルギー症状を悪化させることがある。黄砂の粒子は花粉より細かいので、外出するときにはマスクなどをつけて、なるべく吸い込まないようにしたい。

 

「心臓疾患、脳血管障害など命にかかわる症状を起こしやすい冬に比べて、春は重篤な症状を起こす病気は多くありません。しかし、新しい生活が始まり、生活リズムが変わることで、ストレスを受けやすくなる。頭痛やめまいなど、『仕事を休むほどではないけれど、調子が悪い』といった、体調不良に見舞われることが多いのです。また、高齢者は外出先で足を取られて転倒することもあるので、桜がきれいだからといってよそ見しないで(笑)、足元にも気をつけましょう」

 

そう語るのは、『「正しい時間の使い方」が、あなたの健康をすべて左右する』(東洋経済新報社)の著者で、石黒クリニック(岐阜県岐阜市)の石澤源之院長。

 

ゴールデンウイークを過ぎるころになると、さらに気温が上がり、それに伴って、熱中症や食中毒などにかかりやすくなる。また、紫外線量が増えると免疫力が低下して麻疹(はしか)や風疹といった感染症にかかることもあるので、要注意だ。

 

こうした体の変調は、体力や生活習慣、ふだんからの体調管理により“差”が生じてくるという。そこで、春と夏に「体調を崩しやすい人」の傾向を石黒院長に聞いた。

 

■夜寝る前についついスマホをいじってしまう

 

夜寝る前にパソコンやスマホなど強い光を見ると、睡眠のリズムが阻害される。

 

「疲労を回復させる成長ホルモンが分泌されるのは睡眠中です。睡眠の質が悪い場合や睡眠時間が短いと、十分に成長ホルモンが分泌されないので、翌日起きても疲れが取れず、スッキリしないのです。テレビやスマホは遅くまで見ないで、夜12時には布団に入るクセをつけましょう」(石黒院長・以下同)

 

■異動、転勤、子どもの進学などのイベントがある

 

新しい職場、クラスなど、新年度はふだん接する人間関係がガラッと変わる。慣れようと緊張するあまり、ストレスとなって緊張性頭痛や片頭痛の原因になることも。

 

「緊張性頭痛は3月から4月にかけてよく起きます。この時期には、一日の寒暖差が激しいので、筋肉が緊張するのです。また、新年度で職場が変わるなど、ストレスが原因で起きる人もいます」

 

その反対に、土日などリラックスしたとき、血管が拡張することで片頭痛が起きる場合も。痛みの出方に違いがあるので、予兆をキャッチして予防に役立てよう。

 

■歓送迎会が多く控えている

 

お酒を飲みすぎると、翌朝、足の親指の付け根に激痛が走るという人が増える。

 

「痛風の発作が最も多くなるのは春。歓送迎会やお花見など飲酒をする機会が増えることが、その一因といわれています。お酒をよく飲む人は、ビールや発泡酒など尿酸値が高くなるアルコール飲料は控えましょう」