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「高血圧は危険と患者を脅かす医師は多いのに、なぜ“血糖値が高い”ことを危険視する医師は少ないのでしょうか。糖尿病の治療をせずに放置すれば、血管が傷つき、失明、腎不全、神経障害などの合併症のほか、脳梗塞や心筋梗塞を起こすこともある。しかも、一度発症すれば、毎食後に注射を打たなければならない。大変ですよ!」

 

こう語るのは、近著に『食事をガマンしないで血糖値を下げる方法』(マガジンハウス)がある薬剤師の加藤雅俊氏。厚生労働省の’16年「国民健康・栄養調査」では、糖尿病が疑われる成人が初めて1,000万人を超えた。

 

糖尿病とは、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの量や働きの不足で、血中のブドウ糖の濃度(血糖値)が慢性的に高くなる病気。「すぐにのどが渇き、水をたくさん飲んでしまう」「体が疲れやすく、常にだるさを感じる」などの、糖尿病予備軍の症状が出ていても、2人に1人は自分が糖尿病であることに気付いていないといわれる。もし悪化して足が壊死し切断しなければならなくなったら……。

 

そんな事態にならぬよう、加藤氏が、これまでのカウンセリング経験から次の「血糖値を下げる4つの生活習慣」を勧めてくれた。

 

【1】ランチは丼より定食を

 

「メニューにカツ丼ととんカツ定食があったときは、できるだけ“定食”を選んでください。理由は早食い防止! 早食いが血糖値を上げます」(加藤氏・以下同)

 

日本人の摂取カロリーが、他国とくらべて高いとは思えないが、丼物や麺類など、早く食べられるメニューを好む傾向があるかもしれない。

 

「ラーメンが太らせるのではなく、早く食べるから太るんです。かきこんで食べるのは糖尿のもと。時間をかけてゆっくりかんで食べましょう」

 

【2】たばこをやめてコーヒーを

 

「いまだに食後のたばこを習慣にしている人がいますが、吸い続けると糖尿病になるリスクが高まります。それよりも、コーヒーは血糖値を抑える成分がありますので、食後の飲み物はぜひコーヒーで」

 

【3】スイーツは間食で取る

 

血糖値は食後6時間ほどで下がってくるが……。

 

「日本人の昼食はだいたい時間が決まっていて、夕食までにかなり時間があります。ですから私は“チョコチョコ食べ”をお勧めしています」

 

1日4~6食くらい。ケーキやジュースなどかなり甘いものでも間食として食べれば、我慢しなくてよいという。

 

「“上がりすぎず下がりすぎず”という血糖値は、実はダイエットにもいいんですよ」

 

【4】昔の友達に会う機会を作る

 

「同窓会の直前になって慌ててダイエットする人も多いと思いますが、鏡に映した自分より、久しぶりに会った友人の目のほうがその“変化”に敏感なはず。その言葉の力を利用してください!」

 

旧友に「なんか前と感じが違う」と言われたら、セルフチェックのタイミングだ。

 

「定期的に血糖値を測り、体の“危険信号”を見逃さないようにしてください。薬は何かしら副作用があるもの。なるべく頼らず、あなたの体が本来持っている“治そう”という力を引き出してください」

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