乳幼児期に起こるイメージが強いアレルギーだが、大人になってから発症するケースも多く、患者数は年々増加。今や2人に1人はなんらかのアレルギーを持っているとも。食物によるアレルギーに関しては、最近増加の傾向にあるという。

 

日常に潜むリスクは、食物に限ったことではない。大人になってから発症するアレルギーには、日用品の使用によって起こるものも。

 

「多様な素材で作られた製品が増え、アレルギーの原因となる物質が皮膚から入り込むことでアレルギーを発症する方は増えています」

 

そう話すのは、東京医科歯科大学教授の横関博雄先生。横関先生によれば、次のような日用品によるトラブルの事例が増えているそう。

 

「『接触性皮膚炎』は、アレルギーの一種です。症例が多いのは、湿布や塗り薬などの薬、毛染めによるアレルギー。いずれも一度発症してしまうと、基本的には二度と使うことができません」(横関先生・以下同)

 

成人してから発症する「湿布・塗り薬などの市販薬」「毛染め」が原因の皮膚アレルギーの特徴(横関博雄先生の監修による)は次のとおり。

 

■湿布、塗り薬などの市販薬が原因の皮膚アレルギー

 

【主な症状】

皮膚のかぶれ

 

【アレルギーの特徴】

テープを貼って光を浴びると起こる。重症化すると貼っていない部位にまで広がる可能性が。水虫薬は配合成分が徐々に浸透して発症する

 

■毛染めが原因の皮膚アレルギー

 

【主な症状】

皮膚のかぶれ、びらん、顔が腫れる

 

【アレルギーの特徴】

毛染めに含まれる成分が徐々に浸透することで発症。頭皮がかぶれたり、ただれたりするが、まず、顔が腫れることが多い。かゆみを伴う

 

横関先生によれば、原因を知って予防することで、発症を防ぐこともできるという。

 

「腰などの痛み止めテープに含まれているケトプロフェンは、貼った部位に日光が当たると、光アレルギーを起こすことがあります。予防のためには必ず使用方法を守り、使用時は光を当てないようにしましょう。貼った部位に水疱ができたり、かゆみを感じたらすぐ使用を中止してください」

 

水虫薬などによく配合されているルリコナゾールという成分も使用時に遅延型のアレルギーを起こすことがあり、発症すると、似た構造を持つラノコラゾールという成分も使用できなくなるという。

 

これらの成分が含まれる市販薬には、〈使用時に日光に当てない〉といった注意書きがされている。きちんと確認して使用したい。

 

お世話になっている人も多い、白髪染めにも注意が必要だ。

 

「パラフェニレンジアミンという成分が肌に入り込むことで起きます。顔が腫れるなどの症状が出ますが、重症の場合は、アナフィラキシーを起こすことも」

 

荒れた皮膚から物質が入り込むので、肌を健やかに保つことが予防につながるという。

 

治らないケースが多い後天性アレルギー。だからこそきちんとした知識をもち、身近に潜むリスクに備えよう!