体の免疫高める「呼吸力」を身に着けるための「大谷式呼吸法」とは

学校や職場で、記録的な大流行を見せているインフルエンザ。罹らずに生活するためには、正しい予防と“深い呼吸”が重要なんです!

 

厚生労働省は、1月25日にインフルエンザ患者数が前の週から約50万人増となる213万人を超えたと発表した。全国44都道府県で、大流行が疑われる、“警報レベル”と認定されるほどに、インフルエンザが猛威を振るっている。

 

「私のクリニックにも多くのインフルエンザ患者さんが来ます。今年は特効薬のタミフル以外に、服用1回で、ウイルスの増殖を抑えるゾフルーザという新薬を選ぶ患者さんも多いです」

 

そう語るのは、1月18日に『「呼吸力」でマイナス5歳 見た目も中身も若返る超シンプル健康法』(毎日新聞出版)を出版した池袋大谷クリニックの大谷義夫院長だ。そんな大谷先生が「私も実践しています」と話す、大流行から自分の身を守るためのインフルエンザ予防法は次の5つ。

 

【1】マスクは1日3回替える
【2】マスクをあごにかけない
【3】歯磨きは1日4~5回
【4】緑茶をこまめに飲む
【5】寝るときは必ず加湿器を

 

これらの対策に加えて、大谷先生が日ごろから“健康の要”としているのが「呼吸」だ。先生は、「近年深い呼吸を行えていない人が増えている」と警鐘を鳴らしている。

 

「10年前には見られませんでしたが、スマホの普及で猫背になり、呼吸筋や横隔膜の働きが低下しています。浅い呼吸をしている人は、約半分の酸素量しか取り込むことができないのです。なぜ呼吸が大事なのかというと、それは体の『免疫力』に直結するからです」

 

(1)猫背で姿勢が悪い、(2)口呼吸している、(3)筋力が弱くぽっこりおなか、(4)うつむきながらトボトボ歩く――いずれかに当てはまる人は、浅い呼吸をしている可能性が高いという。

 

「呼吸とは、全身の細胞に酸素を送り込み二酸化炭素を排出するガス交換(換気)を行う大切な筋肉運動です。呼吸を行うことで、心臓と肺が体中に血液と酸素を運ぶんですね。よい呼吸ができている人は、体中に酸素が行きわたり、病いに負けない免疫力がつく、というわけです」

 

免疫力が低下し、体力が落ちたときにインフルエンザは発症しやすくなるもの。必要なのは、姿勢よく深い呼吸を習慣づける「呼吸力」だと大谷先生は語る。では、呼吸力をつけるにはどうすればいいのだろう。

 

「まず最初に、胴体と骨盤をまっすぐに立てて胸を開くイメージで、よい姿勢で立つことを習慣づけましょう。胴体にある体幹筋は、体の中心部全体を支える筋肉群。この中の20以上の筋肉が、呼吸筋と呼ばれ、呼吸に使われて姿勢を整える筋肉です。猫背のままだと、これらを正しく動かすことができません」

 

基本の立ち方は、バンザイのポーズで少し背のびをしてから、腕をストンと落とす。同時に、かかとをゆっくり下ろし、肩の力を抜く。すると、重心が体の中心を通り前後左右のバランスが取れる。

 

姿勢が整ったら、2つの「大谷呼吸法」を行ってみよう。

 

【パターン1】

1)頭の後ろで手を組み、鼻からゆっくり息を吸う。
2)口からゆっくり吐きながら、腕を上げて伸びあがる。

 

【パターン2】

1)鼻からゆっくり吸いながら、腕を水平に広げて胸を開く。
2)口からゆっくり吐きながら腕を下におろす。

 

どちらも鼻から2秒かけて吸って、口から4秒かけて吐いていく。

 

「特に息を吐くときは、意識的に吐き切るようにしましょう。吐き切ると人は自然と息を吸うことができるようになります。慣れてきたら口をすぼめて6~8秒と細く長く吐いてみてください。この呼吸法を1日に2分続ければ、深くてよい呼吸が習慣づくと思います」

 

呼吸力をつけることで、ウイルスを外に出す「咳」もしっかり出るようになる、と大谷先生。

 

「よい呼吸だけでインフルエンザ予防になるわけではありませんが、先に挙げた予防法を組み合わせて、実践してみてください」

 

“警報”が出るなか、イヤでも外に出なければならないときもあるはず。万全の対策と“深い呼吸”で、大流行に克つ体をつくろう。

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