多くの読者世代が悩まされている、目にまつわる老化現象。年を重ねると体のあちこちに不調が出てくるように、目も衰える。老眼は40代以降から始まるといわれているが、老眼が早く進行する人もいれば、特に不調の出ない人もいる。
「その差は、遺伝的なもののほかに、生活習慣によるところが大きいですね」
そう指摘するのは、あまきクリニックの味木幸院長。姿勢が悪く、目のまわりの血流が滞ると目の不調が生じやすくなる。一方、疲れ目を解消する食材をバランスよくとるなど、良い習慣を続けていると、目も若々しさを保てるそう。
そこで「目のアンチエイジング」簡単メソッドを紹介。目のまわりの筋肉の強化、血行を改善することによって、せまりくる老化を遠ざけよう!
■リンパの流れを改善する「腕を斜め後ろ伸ばし体操」
「右腕を斜め後ろ方向に伸ばし、伸ばした手と逆の方向へあごを向けます。あごから手先まで一直線になるように腕を伸ばした状態をキープ。そのまま肩から腕全体を後ろ回しに10回。反対側も同様に。鎖骨を動かすことで、鎖骨の下にある神経の血流がよくなります」(味木先生・以下同)
■目の筋肉のコリをとる「目玉ぐるぐる体操」
「軽く目を閉じた状態で、眼球を上下左右、左回り、右回りにそれぞれ10回ほど動かします。目のまわりにある筋肉をまんべんなく使うことで血行がよくなりコリもとれます」
■視神経の血行を改善する「首ストレッチ」
「左手を前頭部の右側に置き、頭を左へゆっくり倒します。反対側も同様に。手を後頭部に置き頭を前方へ、前頭部に置いて後方へ。さらに首を左右に振ります。それぞれ3~4回行います」
■体全体の血行を促す「腰回し体操」
「腰に手を当て、骨盤を前後左右に突き出すように、右回り、左回りと10回ずつゆっくりと回します。全身のコリを改善することが、目の疲れ解消につながります」
■眼精疲労改善のツボに効く「肩後ろ回し体操」
「背中~肩~首にかけては、眼精疲労改善のツボに連なる神経が通っています。肩を後方へ10回回します。姿勢がよくなると、血行の改善にも効果が」
目の血管は細いため、血のめぐりが悪くなりやすいという。目の血流をよくするだけでなく、首や肩、全身の筋肉をほぐすストレッチやエクササイズを行うと効果がアップする。
「首回りの筋肉がほぐれると、血流がよくなり、コリもとれます。鎖骨の下の血流と神経をほぐすエクササイズや、後頭部中央のくぼみと耳の後ろの骨を結んだ中間にある“風池”というツボを押してみると、血流がよくなりスッキリしますよ」