みかんが冷え性対策になる理由 研究者注目の成分「ヘスペリジン」

徐々に春の兆しも見えてきた今日この頃。とはいえ、手足の冷えに悩む女性はまだまだ多いのでは?

 

女性の約4分の3が、冷えを感じると言われている冷え性大国の日本。その大きな原因と考えられているのが血管だ。その重要性について、大阪大学大学院の山下静也特任教授はこう語る。

 

「全身にはりめぐらされた血管は、全てあわせると全長10万キロメートル(地球の2.5周分)ともいわれます。血管が老化すると血行が悪化し、手足の冷えや肌のくすみなどさまざまな不調を引き起こします。さらに進行すると動脈瘤や血管の破裂を引き起こし、心疾患や脳血管疾患など命の危険に関わる重大な疾患に繋がります」

 

そんななか、研究者たちのなかで密かに注目を集める成分が。その名は、「ヘスペリジン」。聞きなれない人も多いと思うが、機能は折り紙つき。第一人者の山下教授も太鼓判を押す。

 

「ヘスペリジンはビタミンPとも呼ばれるポリフェノールの一種。みかんやレモンといった柑橘類に含まれていることが多いです。抗酸化作用を持つポリフェノールは、さまざまな病気への抵抗力や老化防止の効果が期待されています。そのなかでもヘスペリジンの特徴は、血流改善や冷え軽減の効果があることです。実際にヘスペリジンを摂取すると、手足など末梢への血流が維持され、手足の温度を維持し、冷え性の軽減効果があることがヒトの試験でわかっています」

 

(画像提供:へスペリジン研究会) 

 

やや肌寒い部屋で行った実験では、ヘスペリジンを摂取していない場合は血流量が低下したが、摂取した場合は血流量が増加し、60分たった後でも血流量の維持または増加がみられた。

 

「ヘスペリジンを飲むと体がポカポカするので、冷えに対する効果はすぐに実感でき、長く続きます。冷え性の方や水回りの仕事がつらい方には効果的です」(山下教授)

 

さらに、女性には嬉しい美肌効果まであるという。美肌作りに欠かせないのがビタミンCだが、体内で留まりにくいという弱点も。そこでも登場するのがヘスペリジンだ。

 

「ビタミンCは体内で合成できないので食事での摂取が必要ですが、ストレスがあると消耗されやすく、酸化されて本来の力を発揮できません。ヘスペリジンは酸化したビタミンCを元の状態に戻す作用が。実際にヒトにおける長期摂取試験において、肌のきめを改善することが報告されています」(山下教授)

 

ここで、気になるのはその安全性。食品の健康機能性について研究している東京大学大学院の阿部啓子名誉教授はこう語る。

 

「みかんなどの柑橘類に含まれるヘスペリジンは、これまでたくさんの人が食べてきた。安全性は歴史が証明しています。昔から冬にみかんを食べ、ゆず湯に入っていたのは、理にかなっていたということですね。さらに、ストレスを緩和するなど精神的な面でも作用が確認されています」

 

どうしたら効率よく摂取できるのだろうか?ヘスペリジン研究を重ねているバイオ研究開発企業「林原」の遠藤伸研究員は、次のように解説する。

 

「みかんを始め、ゆずやレモンといった柑橘類に多く含まれるヘスペリジン。みかんでは特に中果皮という果実の袋についている白いスジや、皮の内側の白い部分に特に多く含まれています」

 

いくら効果が高いとはいえ、白いスジばかりを食べるのはさすがに抵抗が……。そこで最近開発が進められているのが「糖転移ヘスペリジン」。水に溶けにくいというヘスペリジンの欠点を克服し、水溶性を何万倍にも高めたものだ。体内への吸収性も大幅に上昇し、気軽に摂取できる飲料、製菓、食品、サプリメントも増えているという。

 

「最近ではより効果的に吸収できる糖転移ヘスペリジンを含む商品も数多く開発されています。血流改善、血中の中性脂肪減少を補助するといったヘスペリジンが持つさまざまな効能を持った機能性表示食品も増えてきています。特に血流維持・体温維持の機能性があるのはヘスペリジンの製品がほとんどです。冬の寒いときだけでなく、夏の冷房冷えなどに悩む人にもぜひ役立ててほしいですね」(遠藤研究員)

 

ヘスペリジン解説のサイト
http://hesperidin-i.jp/

 

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