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「瞑想とは、私たちの心の奥深いところへ導いてくれるもの。同時に、リラックスできたり、集中力が増したり、自律神経が整ったりと、さまざまな効果が得られることもわかっています。更年期障害の軽減や認知症予防、ダイエットなどに関心のある方は、それらの悩みをきっかけに始めてみてはいかがでしょうか」

 

そう話すのは、40年以上ヨガ研究を続ける、龍村ヨガ研究所所長の龍村修さん。龍村さんが全国で主催する瞑想講座は、ヨガ講座と並ぶ人気を博しているという。

 

「瞑想にはさまざま種類があり、“動く瞑想”ともいえるヨガもその1つ。『体が硬いからヨガはちょっと……』という方もご心配なく。座ったまま呼吸を使って行う方法や、言葉を唱えるだけのものもあります。何歳になっても、瞑想を始めるのに決して遅いということはありませんし、特別な準備や道具も必要ありません。まずはいろいろな瞑想を試して、ご自身に合うものを探してみましょう」

 

一般的に、朝早い時間が瞑想に向いているといわれるが、早朝は朝食の準備や出勤前の支度であわただしく落ち着かない。無理に時間を取るより、日中の空き時間や夜寝る前のリラックスタイムに行うほうが心の余裕ができ、かえって集中しやすい。

 

瞑想の効果は科学的に実証されるようになった。たとえば、GoogleやFacebookなど世界の名だたる企業が研修に取り入れる「マインドフルネス瞑想」は、脳の海馬や扁桃体に影響を与え、不安やストレスを軽減させることが明らかになっている。

 

「私たちの心はふだん、無意識の思い込みや世間の目などによりバイアス(偏り)がかかった状態。不安になったり傷ついたりするのは、そのせいです。瞑想はそんなバイアスを取り払い、人々の抱えている不安が、じつは大したことではないと気づかせてくれる。言い換えるなら、小さな悟りを開くことができるんですよ」

 

そんな瞑想のなかから、ストレス解消に効果的な瞑想法を紹介。

 

【樹木呼吸瞑想-昇天降地】

 

自分が種になり、1本の木として成長していくイメージで行う瞑想。地中の種がゆっくりと根を伸ばし、芽吹いて成長していく様子を思い浮かべながら行おう。

 

1)全身の力を抜きリラックスしたら、おへその下あたりに種をイメージ。息を吐きながら、地中へ根を伸ばす様子を思い浮かべて膝を曲げる。同時に、両手をゆっくりと柔らかに下ろしていく。

 

2)太陽に向かって伸びる双葉をイメージし、息を吸いながら両腕をふわりと引き上げ、そのままだんだん高く上げていく。1と2の動作を5~10回繰り返す。

 

「実際に樹木の目の前で行うと、そのエネルギーと同調して深いリラクゼーションを得られます」(龍村さん)

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