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新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。変異株が猛威をふるい、「まん延防止等重点措置」の適用を受ける地域も増え、不安な人も多いだろう。

 

「感染症予防には、手のひらを押すだけの『手もみ健康法』が効果的です」

 

そう語るのは、これまでに6,000人以上の手のひらを見てきた手のひらセラピストの足利仁(めぐみ)さんだ。

 

「手のひらには体の器官や臓器につながる末梢神経が約1万7,000本走っています。それらが集中するところを『反射区』と呼び、不調のある器官や臓器に対応する反射区を押すことで、症状を改善することができます。また、免疫力アップに効果的な反射区もあります。そこを毎日、自分で押せば、新型コロナウイルスの感染予防にも有効です」(足利さん・以下同)

 

手のひらを押すだけなら手軽だが、どこを押せばよいのだろう。

 

「免疫力アップに効果的なのは、自律神経を整える『間脳』、免疫力そのものを上げる『小腸』、ホルモンバランスを整える『卵巣』です。この3つの反射区を押すことで体の力が底上げされ、感染症と戦える免疫力が身につきます。また、免疫は体温が37度以上でないとスイッチが入りません。だから、まずは体温を上げること。そのためには体温上昇のスイッチとして働く『甲状腺』と、新鮮な酸素を取り込む『肺』の反射区を押してください」

 

■7秒押すだけで体温が上がり、免疫力がアップする「反射区」

【間脳】:手の親指の腹の外側
【甲状腺】:手の親指の腹の外側下、関節上部
【肺】:手のひらの人さし指から小指までの付け根部
【小腸】:手のひら中央のくぼみ部
【卵巣(女性)】:手の甲側の手首関節からやや下の外側

 

■7秒「手のひら押すだけ」ポイント8

【1】押したい部分に親指を当て、4本の指で裏側から支える
【2】親指の押す力は“グミがつぶれない程度”でOK
【3】支える4本指で、押したい部分を親指に押し付ける
【4】ギューッと7秒押して、パッと離す
【5】1回3〜5カ所程度を、両手とも押す
【6】お風呂中、寝る前と日中の1日3回が基本
【7】押し終わったら、水分を取る
【8】手を温めてから押すと、痛みが軽減される

 

「親指の力は“グミがつぶれない程度”で十分です。親指だけに力を入れるのではなく、支える4本の指で、反射区を親指に押し付けるようにするとよいでしょう。また、グイグイと強弱をつけるのではなく、ギューッと7秒押してパッと離すのがコツです。反射区を押してリンパの流れをせき止め、パッと離して一気に流す。すると、リンパの中で滞留していた老廃物が押し流されるのです」

 

痛くはないのだろうか。

 

「同じ力で押しても、痛いけれど気持ちいい場所もあれば、ものすごく痛い場所もあります。一般的に、反射区と対応する器官が元気だと痛くなく、疲れていると痛みます。さらに疲れすぎていると、痛みを感じないこともあります。1度押して痛くない場所は、元気だから痛まないのか、疲れすぎていて痛まないのかがわかりません。2度3度押しているうちにだんだん痛くなってくれば、疲れている証拠。ですから、1度目が痛くなくても、1カ所につき5回くらい押すようにしてください」

 

押すのは、入浴中と寝る前、日中の1日3回が基本。

 

「手もみ健康法は押せば押すほど効果が出やすくなるのですが、入浴中と寝る前、日中の1日3回を基本にするとよいでしょう。1回につき、反射区3〜5か所程度を、両手とも押してください。特に、痛い場所は手を温めてから押すと痛みが軽減されるので、入浴中がおすすめです。また、手もみは“いつでもどこでもできる”のが大きなメリットです。たとえば、電車などで咳をする方がいたら、不安になりますよね。そんなときは、その場で免疫力アップの効果的な反射区を押しましょう。手もみには即効性もありますから、安心ですよ」

 

気づいたときにすぐできるのは、手のひらならではだろう。

 

「手のひらは、ほかの人と比べやすいというよさもあります。不調のある器官の反射区は白っぽかったり赤っぽかったり、しわしわ、カチカチなどのサインがありますが、自分の手のひらだけを見てもよくわからない人が多いです。ですから、家族や友人と見比べてサインを見つけ、押してみてください。そうすると、その反射区に対応する器官や臓器が活性化されて、リンパがスムーズに流れ始めます。お薬に頼らなくても、自分で不調を改善できますよ」

 

読者世代には、さまざまな不調を抱える人も多い。

 

「免疫力アップとして紹介した間脳にはイライラや不調を改善する、小腸にはおなかを整える、卵巣には女性ホルモンの分泌を促し美肌になるなどの効果も期待できます。この3つをこまめに押せば、元気できれいな体を維持できます」

 

新型コロナのワクチン接種には、まだしばらく時間がかかるだろう。となると、自分の免疫力だけが頼りだ。せっせと手のひらを押して、免疫力アップに励もう。

 

「女性自身」2021年5月4日号 掲載

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