【この先も医療費負担増の流れは避けられない】
さらに、あまり知られていないこととして、石田さんは次のことを教えてくれた。
「後期高齢者にも医療費の『自己負担限度額』があり、窓口で払いすぎた医療費は還元されるのです。現在1割負担の人のうち、今回から引き上げ対象になる人でも、月の自己負担限度額は、個人単位で『1万8,000円』です(ただし外来診療の場合のみ)。いったん窓口で医療費を支払い、後日、広域連合が計算した療養費の申請書が送られてきますので、それに記入して提出すれば、後から差額が振り込まれます」
とはいえ、緩和措置や高額療養費制度などで軽減される手段を差し引いても、厚生労働省によれば実質の負担増は1人当たり「年間で2万6,000円」にのぼるという。
今後はわれわれの医療費負担が増えることこそあれ、減ることはまずないと考えられるでしょう。具合が悪いときに迷いなく受診できるよう、日常的な健康を心がけましょう。