9月20日、自身のオフィシャルブログ「Rainbow Family」で、帯状疱疹に罹患していたことを明かしたタレントの薬丸裕英(55)。ブログの最後に《先生曰く…「コロナ禍で帯状疱疹の患者さんが増えている」とのことでした》とつづり、反響を呼んだ。
「薬丸さんの担当医が言うように、コロナ禍で帯状疱疹が増えることは考えられます」
そう語るのは、中野皮膚科クリニックの山根理恵医師。そもそも、帯状疱疹とはどのような病気なのだろう?
「帯状疱疹は、水ぼうそうウイルスが原因でおこる病気です。強い痛みが出ることで有名で、髪の毛や衣服が少し触れただけでも焼けるように痛む場合も。最初はピリピリ・チクチク・ズキズキなどの違和感や痛みが生じ、数日後に左右どちらかの胸部やおなか、顔、頭部などに、帯状の発疹が現れます」(以下、カッコ内はすべて山根医師)
子供の頃に水ぼうそうになると、そのウイルスは治った後も神経の中に潜伏を続ける。そして、疲労やストレス、加齢などによって免疫力が落ちると活発化し、帯状疱疹を引き起こすのだ。国立感染症研究所の調べによると、日本の成人の9割以上が水ぼうそうウイルスに感染しているという。
誰もがなりうる帯状疱疹。恐ろしいのは、痛みに加え、合併症や後遺症を引き起こす場合があるという点だ。
「顔面に発生した場合には顔面麻痺や難聴、視力障害などの合併症を引き起こす可能性があります。さらに、1?2割の患者さんは、発疹が治まった後も、眠れないほどの激痛が続く『帯状疱疹後神経痛』という後遺症になることがあるのです」