■暑くても食べやすいフルーツでカリウムを
【朝食 7:00】
「糖質×タンパク質の組合せが体内時計のリセットに役立ちますので、米やパンなど炭水化物を。おかずは魚、特にDHA、EPA豊富なツナがリセット効果が強くおすすめです」(柴田さん)
トマトにはリコピンが豊富。抗酸化作用があり、夏の紫外線から体を守ってくれる。トマトとツナをあえて食べるのもいいだろう。
「リコピンの吸収は、朝は昼の1.3倍、夜の1.4倍あります。夏場は、トマトの1.4倍のリコピンを含むすいかもおすすめ。ビタミンCも豊富なので、強い日差しを浴びる前に食べましょう」(古谷さん)
また、朝はタンパク質を効果的に活用できるので、牛乳や卵を摂取すると筋肉増強にも役立ち、暑さで体力を奪われるのも防げる。
【昼食 12:00】
お昼は麺類で済ませる人も多いが、積極的に野菜を摂取したい。
「暑い日にも食べやすい冷やし中華なら、きゅうりやトマト、卵などの栄養素も、ふんだんに取り入れましょう」(古谷さん)
汗で失われるカリウムも意識しよう。カリウム不足になると、体のだるさを引き起こす。とくに昼食は、朝や夕に比べ、カリウムの摂取が足りないことが多い。また、昼間のカリウム摂取は高血圧予防にも役立つ。
「カリウムは、メロン、キウイフルーツ、アボカドなどの野菜や果物に豊富です」(古谷さん)
【間食 17:00】
間食をとることで、その後の食事の血糖値の上昇を抑える効果を「セカンドミール効果」という。
「夕食の2時間前に、ポテトチップス、フルーツグラノーラ(ともに200グラム)や、落花生20粒ほどを食べると、夕食時の血糖値上昇が抑制できるというデータがあります」(古谷さん)
【夕食 19:00】
猛暑日の夜は、昼間の強い日差しのせいでぐったりする人も多いだろう。翌日のために疲労回復を心がけたい。
「疲れをとるビタミンB1が豊富な豚肉がおすすめ。冷しゃぶだと脂質も減ります。アリシンが含まれたにんにくやねぎと合わせると、ビタミンB1の吸収力がアップ。サザエも、栄養ドリンク等に含まれる『タウリン』が豊富です。高タンパク質なので、夕だけでなく、朝に糖質と共に取り入れてもOK」(古谷さん)
夜はカルシウム吸収が促進されるので、骨粗しょう症対策タイム。
「夕方は脂肪がつきやすい時間帯。低脂肪乳などを取り入れてもいいでしょう」(柴田さん)
暑い時季は寝不足気味になるが、そこで食べたいのが納豆などの大豆製品だ。“夜大豆”はアミノ酸「L-セリン」が、眠りを助けるメラトニンの分泌を促してくれる。
「ホタテや甘エビにも、良質な睡眠の助けとなるグリシンが含まれています。深く眠って、猛暑の疲れを翌日に残さないようにしましょう」(古谷さん)