■自分ではちゃんと歩けているつもりでも…
今回、引きずり歩き、小股ちょこちょこ歩き、すくみ足などの、歩き方でわかる病気を垣田院長が教えてくれた。あなたや家族の歩き方に該当するものはないか、チェックしてほしい。
【1】片足を引きずる人は「脳腫瘍」の疑い
脳腫瘍は、腫瘍の発生場所により症状が違う。大脳の場合は、腫瘍と反対側の足を引きずる、片足に力が入らないなどの症状が。小脳の場合はバランス障害があり、手すりなどにつかまらないと歩けない。
【2】ちょこちょこ歩きは「特発性正常圧水頭症」の疑い
脳の脊髄液がたまり、脳機能が低下する水頭症。原因不明の特発性正常圧水頭症は、60代以上で発生しやすい。歩き方の特徴は、小股でちょこちょこと小刻みに歩く、ふらつきが強くなり足幅を横に広げてあるくなど。
【3】すくみ足の人は「パーキンソン病」の疑い
脳のドーパミンが減少するパーキンソン病は、発症すると歩き始めや向きを変えるとき、すくみ足で最初の1歩が出なくなる。歩幅が小さく、膝を持ち上げづらくなることも。前のめりで手は震えている場合もある。
【4】痛みで歩きづらい人は「変形性股関節症」の疑い
加齢により、関節の軟骨がすり減り変形し、痛みを伴う関節症。股関節症のほかに膝関節症もあり、炎症で腫れた股関節や膝を動かすと激しく痛むので、足を引きずるように。長時間立っているだけでも股関節や膝が痛む。