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寒い日が続き、冷えだけでなく、肩こりや頭痛など体のあちこちの不調に悩む人が増えているという。

 

「入浴中に効率よく体を温めると血のめぐりがよくなって、眠りの質が高まり、こりなども解消されていきますよ」

 

そう話すのは、女性専門治療院「聖和整骨院」(東京都練馬区)の金聖一院長だ。金院長は30万人以上の施術実績から“正座による骨格や体質の改善法”を考案。なかでも腰痛に悩む来院者に勧めているのが「90秒正座入浴」だ。湯船につかる際に90秒正座するだけというシンプルな温浴方法だが、多くの効果が得られるという。

 

「正座が苦手な人でも、お湯の浮力を使ってラクにできるのがポイントです。ふくらはぎは“第二の心臓”と呼ばれ、下半身の血液を心臓に戻すポンプの役割を担う重要な部位です。ここが加圧されると、その反動で体は血流を促そうとします。お湯の温熱効果と合わさり、全身に血流が促されるようになるのです」(金院長・以下同)

 

正座でふくらはぎを加圧することで即、体が温まる。同時に発汗量が大幅に増し、体の中の血のめぐりが改善する。また、体内の老廃物の排出が促されるため、やせ体質になるといううれしい効果も。さらには、正座をすると骨盤のゆがみが改善され、腰痛を和らげることにもつながるのだ。

 

「骨盤が安定し、姿勢が整ってくると腹筋がきちんと使われるようになります。そのため、おなかがへこんできたという声を多く聞きます。一日中スマホやパソコンを使用していて猫背気味の人にも効果的です。さらに、こうして体の芯まで温まったところで就寝すれば睡眠の質が高まります。しっかり寝ることで一日の疲れが取れるため、免疫力アップにもつながります」

 

ただし、湯船に入っていきなり正座をするとひざを痛めるリスクがあるので、体を十分に温めてから行うのがコツだ。正座入浴の正しいやり方は、湯船に入って両ひざと両足のかかと同士をつけた状態でひざ立ちをして、かかとの上にお尻をのせる。慣れないうちは湯船のへりなどにつかまった体勢から試してみよう。

 

「正座をした際に、足をお尻の外側に出してべったりと座ると、ふくらはぎにお尻の圧がかかりにくくなり、骨盤が開いてゆがみを悪化させてしまいます。また、ひざを痛めてしまう恐れもあるので、かかと同士が離れないように座るのがポイントです。両足のかかととひざ同士をくっつけて座るのが難しい、という人は、つま先を立ててひざ立ちになり、そのまま腰を下ろすところから始めてみましょう」

 

入浴時のちょっとの工夫で体にいいことがたくさんある「90秒正座入浴」。さっそく今日から試してみては。

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