花粉飛散ピーク!中耳炎やぎっくり腰を防ぐ正しいくしゃみのポイント5つ
画像を見る 【図解】間違ったくしゃみで想定されるケガとは…

 

■背中を丸めて声は出さないのが正解

 

「大前提として、くしゃみが出やすい人はいままでどおり、マスクをしておくことです」コロナ禍で厚労省が呼びかけていた「咳エチケット」が役立つそうだ。忘れず覚えておこう。マスク着用、ティッシュやハンカチで鼻と口を覆う、上着の内側や袖で鼻と口を覆う、の3通り。とはいえ、卒入学式や歓送迎会をはじめとするノーマスクのイベントの場合、周囲に合わせることが必要な場面もあるだろう。そんなときのくしゃみのポイントは5つある、と浦長瀬先生。

 

(1)口を開ける

「中耳炎や鼓膜が破れることを防ぐため、口を開けて空気の通り道を作りましょう」

 

(2)出る前に大きく息を吸わない

「肺の中の空気量が少なければ、鼻や口から出る空気も少なくなり、声も大きくなりません。くしゃみをする直前に、『息を吐く』と覚えておくといいでしょう」

 

(3)背中を丸める

「ぎっくり腰や腰椎圧迫骨折の恐れが出てきますので、背中を丸めた状態にするのが望ましいです」

 

(4)タオルで鼻と口を覆う

「鼻の粘膜は乾燥すると、刺激に敏感になりくしゃみが起こりやすくなります。なので飛沫を抑えつつ鼻の中を潤す温かいぬれタオルがベストです。ただ、外出先などでは、ふつうのタオルでも構いません」

 

(5)声は出さない

「大音量のくしゃみもただのクセなので、心がけ次第で改善できます。『ハクション』と声に出さずに、小さく“シュン”とするようにしてください」

 

長年のクセが染み付いている、夫やおじいちゃんには……。

 

「家族ゲンカにならない程度に、『ハクションって言葉に出さないでね』というように、意識をしてもらうことが改善への第一歩です」

 

いよいよ始まった「マスク緩和」の生活様式でも、周囲への「迷惑ゼロ」と健康を心がけよう!

 

【PROFILE】

神鋼記念病院 耳鼻咽喉科科長

浦長瀬昌宏

2003年神戸大学医学部医学科卒業。同大大学院医学研究科耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野卒業。耳鼻咽喉科専門医。嚥下障害の予防トレーニング普及を目的として2017年に「一般社団法人嚥下トレーニング協会」を設立し、現在は代表理事を務める。『あさイチ』(NHK)や『主治医が見つかる診療所』(テレビ東京系)などへの出演経験もある。

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