ハイハイの動きで「本来備わっている基本動作」を思い出そう(写真:アフロ) 画像を見る

「イスから立ち上がるときに『よっこいしょ』と声が出たり、階段を上がる途中でつまずいたりしませんか?これは、体の硬さや筋力の低下だけではなく、本来備わっている“身体動作の機能”が加齢によって衰えているのが原因です」

 

そう教えてくれたのは、日本のフィットネス界をけん引してきたヨガ講師の峯岸道子さんだ。

 

「今の50代、60代には見た目が若くキレイな人も多いですが、視力の低下や関節の動きが悪くなるなど、体は年相応にガタがきてしまいます。ふとした動作がきつくなったと実感するシーンも多いはず」

 

体の衰えは転倒や骨折のリスクを高めてしまう。いくつになっても自分の足で歩くには、身体動作の機能を維持することが不可欠となるが、そのための有効なトレーニングとして峯岸さんがすすめるのが、赤ちゃんがする「ハイハイ」の動作だという。

 

「赤ちゃんは、誰に教わるでもなく生後7カ月くらいから四つん這いになり、ハイハイができるようになります。右手を前に出したら自然に左ひざも前に出て、背骨、肩甲骨、骨盤、股関節、手足首など体全体がスムーズに連動して動きます。これこそ、人の体に本来備わっている基本動作なのです」

 

あるべき体の動きが、便利な生活環境下で過ごし、年を重ねていくうちに衰えてしまうのだという。ハイハイや、その場にしゃがむなど、昔は意識せずにやっていた動作ができなくなっている人は意外なほど多いと峯岸さんは話す。

 

試しに、四つん這いでハイハイをしてみよう。「足と手、どっちが先!?」などと戸惑わずに動けただろうか。

 

「手と足をバランスよく前に出せず、動きがぎこちなくなってしまう人が目立ちます。頭で考えてしまって動けないという人も。また、赤ちゃんはハイハイをするときに頭を上げて視線を目標物に向けますが、大人がやると床のほうを見てしまいがちです」

 

思いのほかスムーズにできなかったという人もご安心を。基本動作を繰り返せば、体は本来の動きを徐々に取り戻してくれるという。

 

「廊下や部屋をハイハイで前進したら、今度は来たコースを後ずさりしましょう。最初は1日1分でOKです。入浴後だと、体も温まっていて動きやすいですよ」

 

健康長寿を目指すために、ハイハイをしながら体の動かし方の基本に立ち返ってみよう!

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