■よかれと思ってする対策が「においのもと」
【NG習慣1】乾いたハンカチやタオルで汗を拭く
ハンカチやタオルで汗を拭くとき、乾いたハンカチやタオルで汗を拭くとかえって発汗量が増えてしまう可能性があるという。
「汗はもともと体を冷やすためにかきます。水分が皮膚の上で蒸発するときに気化熱が必要となり、肌からその熱を奪うため、体温が下がり平熱に保つことができるのです。乾いた布で汗を拭くと、水分がなくなるので体が冷えず、余計に発汗が促されてしまいます。ウエットシートなどぬれたもので肌を湿らせて汗を拭くといいでしょう」
【NG習慣2】髪を洗った後に自然乾燥させる
髪を洗った後に自然乾燥させると、かえって蒸れてくる。
「皮膚の常在菌にはカビもいるので、生乾きのままではカビのようなにおいがすることがあります」
髪はドライヤーでしっかりと乾かすようにしよう。
【NG習慣3】制汗剤をよく使う
におい対策で制汗剤をよく使うという人も多いだろう。
「制汗剤は使いすぎると、汗腺の機能を低下させてしまうことがあります。汗腺がしっかり機能していれば、血液に含まれるミネラルやアンモニアなどの成分をろ過して再吸収し、水に近い無臭のサラサラの汗がつくられます。しかし、汗腺の機能が衰えると、再吸収がうまくいかず、成分が多く残るベタベタの汗になり、キツいにおいのもとになります」
汗をかいたらシャワーでさっと洗い流すのがベストだが、仕事中などでそれができない場合は、肌着を取り替えることでも十分効果はあるという。
【NG習慣4】薄着で過ごしたいので肌着を着ない
「暑さのあまり薄着で過ごしたいので肌着を着ない人も多いですが、かえって汗が肌についたままになってしまいます。逆に、吸水性や速乾性を兼ね備えた素材の肌着を着ることをおすすめしています。私もこの時季は着替えを持参して、汗をたくさんかいた後は、肌着を取り替えるようにしています」
【NG習慣5】お風呂でゴシゴシ体を強く洗いすぎる
お風呂の入り方にもコツがある。お風呂でゴシゴシ体を強く洗いすぎるとかえって逆効果だという。
「皮脂を落としすぎると、余計に出てきます。それが加齢臭のもとになることがありますので、汚れはシャワーで軽く流す程度でも十分です」
【NG習慣6】湯船につからないでシャワーで済ませる
暑い時季は、湯船につからないでシャワーで済ませるという人も多いだろう。汗をかかずにいると汗腺の機能が衰えてしまい、ベタベタした汗が出やすくなるため、ぬるめのお湯を張った浴槽にゆっくりつかって、汗を出しやすくすることが大事という。
【NG習慣7】冷房の効いた部屋にいて汗をかかない
「冷房の効いた部屋にいて汗をかかないというのはよくありません。朝にウオーキングやラジオ体操をして、汗をかく習慣をつけましょう」
あと2カ月ぐらいは暑さと格闘することになるが、汗の対策を怠らないで、嫌なにおいを発生させず、快適に過ごそう!