指原莉乃も実施で話題の「卵子凍結」 産婦人科医が指摘する妊娠確率と費用の“シビアな現実”
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■現時点では卵子凍結から子供を授かる割合は高くない

 

また、費用にくわえて体にかかる負担も大きい。

 

「不妊治療も保険適応の前は高かったですが、卵子凍結も高額です。費用はまちまちですが、保管料は別として、採卵から凍結までは100万円いかないくらいが相場です。また、保管料は保管容器のキャパシティもありますし、保管する卵子の数と年数が増えればその分上がります。

 

採卵は、膣の奥から針を刺して行いますが、腹膜という痛みが生じやすい場所に針を刺すので痛みはあります。麻酔もできますが、麻酔に伴うリスクもあるし時間もかかります。また、たくさん卵を取るために排卵を誘発する注射をしますが、卵巣過剰刺激症候群といって、お腹や胸に水が溜まったり、脱水で命に関わるような合併症を引き起こす可能性も無視できません。男性の精子を採取するのに比べ、女性の卵子を取り出すのはすごく大変なんです」

 

そして、海外の事例を見ると、卵子凍結から実際に子供を授かる割合は決して高くはないということも知っておいた方がいいという。

 

「’22年10月のイスラエルの報告だと、‘11年から’18年の間に446人が卵子凍結を行って、その卵を利用しようとした人は57人、最終的に生まれた赤ちゃんは13人です。

 

ある程度若いうちに採卵した方が卵質はいいのですが、若い人の場合、その後パートナーと出会って自然に妊娠して使わないというケースもありますし、逆に40歳くらいで採卵しても45歳までには体に戻すので、それまでにパートナーに出会えるかもわからない。凍結した卵子を使わないケースが多いことに加え、実際に卵子を使用した人のうち子供を授かったのが約2割と決して高くはないのが実情です」

 

卵子凍結をする場合は、年齢が若い方が卵の質がよく、凍結しておいた方がいいとされる卵の数も少なくていいそうだ。

 

「一般的には、若いうち、30代半ばくらいまでの卵子の方が成績はいいです。凍結自体はお金さえ払えば長期間でも可能。卵子を戻す際の着床に関しては年齢はさほど関係ないですが、高齢になる程ほかの合併症のリスクは増えます。

 

また、凍結する卵子の数は決まっていませんが、文献から抜粋すると、34歳で10個、37歳で20個、42歳で61個ぐらいあると、大体4人に3人は赤ちゃんを授かるとされています。ただ、加齢とともに卵は採れにくくなるので、42歳で61個を一度に採卵するのは物理的には難しいです」

 

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出典元:

WEB女性自身

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