すでに飛んでる!今年の花粉は早い、症状が長引く…対策は「鼻にごま油」
画像を見る 早めの対策を(写真:PIXTA)

 

強く鼻をかむことも、別の疾患を引き起こす因子となる。

 

「鼻と耳は耳管という器官でつながっています。とくに子供に多いのですが、鼻をかむことで耳管を通してウイルスや細菌が耳に入り込み中耳炎を引き起こすことがあります」(田中さん)

 

また、鼻や目のまわりにある副鼻腔という空洞に膿がたまる副鼻腔炎を引き起こすことも。

 

「一般的に顔の圧迫感、微熱、ニオイの強いドロドロとした鼻水がたまってしまいます」(田中さん)

 

さらに、例年よりも早くに始まったインフルエンザの流行はまだまだ続く見込み。コロナ患者も徐々に増えてきている。こうした感染症と花粉症のダブルパンチが過酷な症状を引き起こすことも。

 

「インフルエンザやコロナで鼻の粘膜や気道を傷めると、乾燥する時期でもあるし、過敏になります。そこに花粉が付着することで症状が増してしまいます」(永倉さん)

 

「インフルエンザやコロナは、粘膜の働きが悪くなることで、咳が持続しやすくなります。そこに花粉の刺激が加わると、咳が長引いてしまったり、悪化してしまうリスクがあります」(田中さん)

 

花粉シーズンが長期化すると、花粉症の悪化ばかりでなく、ほかの疾患を引き起こしたり、重症化させてしまうリスクが高まるのだ。

 

こうした状況に陥らないためにも、早めの対策が必要だ。

 

「花粉症は症状がひどくなってから治療をする人が多いですが、花粉が飛び始め、まだ自覚症状がないうちから鼻の粘膜はダメージを受けています。その初期段階から治療をすることで症状を和らげることができます」(田中さん)

 

もちろん、シーズン中は物理的に花粉をブロックするのも重要だ。

 

「マスクは、ワイヤ入りや立体型で頰にフィットするタイプだと、花粉を6分の1まで減らすことができます」(永倉さん)

 

さらにマスクの裏側に化粧用のコットンを貼り付ける“インナーマスク”で、99%の花粉がカットされるという(環境省調べ)。

 

「息苦しいときはコットンの厚さを半分に。ミント系や柑橘系のアロマを数滴垂らすことで、息苦しさを緩和できます。セサミオイル、太白ごま油などを鼻腔内に数滴滴下するか、鼻腔入口に塗布すると、粘膜の状態を改善したり、オイルなどが異物をキャッチして、粘膜への抗原侵入を防いだりします」(北西さん)

 

花粉シーズンに備えておこう。

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