亜鉛で花粉症の症状改善の可能性…日々の食材での“ベストな取り入れ方”を解説
画像を見る 鼻の中の亜鉛濃度を高めることで花粉症の症状が抑えられることがわかった(写真:プラナ/PIXTA)

 

■体内に吸収されにくい亜鉛を効率よく取る料理

 

そもそも亜鉛は、摂取量の約30%しか体内に吸収されないといわれている。

 

さらにインスタント食品や加工品が食卓にのぼることが多いと、より亜鉛が取り込めなくなってしまうのだ。

 

そんな亜鉛の吸収率をアップさせる方法はあるのだろうか。岸村さんがこう続ける。

 

「亜鉛はビタミンCやクエン酸、さらには食物繊維でも、水に溶けやすい水溶性食物繊維と一緒に摂取すると吸収率が高まります。

 

また熱には強い亜鉛ですが水に溶けやすい性質があるため、汁ごと楽しめる料理が適しています」

 

1日の亜鉛の摂取量の目安は、女性で8mg。

 

米や卵、大豆製品など日常的な食材にも亜鉛が含まれているが、もう少しプラスしたい。

 

亜鉛が多い食材といえば、カキ(60gあたり8.4mg)や豚レバー(70gあたり4.8mg)が知られているが、好き嫌いがあるほか、毎日食卓に上がるものではない。

 

そこでオススメなのが、これから旬を迎えるアサリだ。

 

「アサリに含まれる亜鉛は、100gあたり約1mgと、とりわけ多いわけではありません。

 

しかし食材として手軽に使えること、亜鉛の吸収力を高める食材とのコラボがしやすいのが特徴。さらにおみそ汁やクラムチャウダーなど亜鉛が溶け込んだ汁ごと楽しめる料理も多いのです」

 

そう語る岸村さんに、鼻水を止める効果が期待できる花粉症改善レシピを紹介してもらった。

 

「アサリ料理の定番の酒蒸しには、粘膜を強くするビタミンDが豊富なはなびらたけと亜鉛の吸収率をアップさせるビタミンCが豊富な菜の花をプラス。

 

また、生のアサリよりも亜鉛の含有量が3倍もある水煮缶も手軽に亜鉛チャージが可能。

 

水溶性食物繊維が豊富なもち麦と組み合わせたリゾットは腸内環境を整えて免疫対策にもおすすめ。

 

酒蒸しもリゾットも汁ごと食べられるのがポイントです。

 

またアサリは食物繊維が豊富な大豆食品とも相性がよく、おいしく、かつ効果的にアサリの亜鉛を体に取り込めます」

 

アサリの亜鉛をしっかり吸収して、この憂うつな花粉症に負けない体を作ろう。

 

次ページ >【レシピあり】亜鉛を効率よく吸収『アサリ』簡単レシピ

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