「女というだけで、男より下の立場。女の人生は損ばかり−−そんな思い込みを、私は“下女マインド”と名付けました。こうした女性は『自己肯定感』が低いため、男性に都合よく使われるだけの人生になってしまうのです」
そう語るのは、’04年から恋愛やセックスについてカウンセリングしてきた田中みっちさん。田中さんは、「機能不全」の家庭に育ち、若くして結婚・離婚を経験。また13年間シングルマザーとして奮闘し、’12年にようやく幸せな再婚を果たした。そんな自分自身の体験と、7,000人を超えるカウンセリング経験を生かし、“下女マインド”の女性を救い出すべく、初の著書『姫婚ノススメ ママより幸せな結婚をする方法』(ポエムピース)を出版した。
「女は家事と育児をやって当たり前という考え方や、仕事をするなら家事も完璧にやらないといけない、という思い込みは実際にありますよね。『子どもを保育所に預けてまで仕事するだなんて!』と非難された人もいるでしょう。ほかにも『長男に嫁いだら、嫁が親の面倒を見るのは当たり前!』と強制されるなど、数え上げるとキリがありません。親をないがしろにするわけではなく、親も私たちも、もっと自由な生き方を模索していい時代だと思うんです」(田中さん・以下同)
そんな社会からの無言の押しつけを容認すること自体、“下女マインド”に陥っている証拠。女性は家事も育児も仕事も、すべてひとりで頑張るしかない−−。こうして、結婚生活に夢も希望も抱けない女性が増え、生涯未婚率は上昇傾向にある。そのいっぽうで、夫をただの「お荷物」と切り捨て、シングルマザーになる女性も多いのだ。
弊害はまだある。“下女マインド”の母親が育てた子どもは、ときに偏った人間になってしまう可能性が高い
「“下女マインド”の女性が育てた女の子は、感覚が幼いまま成長し、生活力も経済力もなく、精神的自立もおぼつかない大人になります。『男性に愛されるためには、言われたことを受け入れなければ』と思い込み、依存型の性格に育ってしまう。一方、男の子の場合も、女性に嫌悪感を持ち、ひきこもりがちで、恋愛対象といえばマンガやアニメの二次元キャラクターというケースも多く見られます」
また男の子の場合、これとは逆に、女性への支配欲が強く、わがままで自分のことしか考えない人間に成長するケースもあるとか。息子を“クズ男”にするもしないも、母親次第。“下女マインド”の母親の多くは、過保護で過干渉という共通点があるそうだ。
そこで田中さんに、あなたの“下女マインド”度を知るためのチェックリストを作ってもらった。当てはまる数で“下女マインド”度をチェックしてみよう。
■家事は女の仕事だと思っている。
■子育ても女の仕事だと思っている。
■自分の食べたいものより家族の好みで献立を考えることが多い。
■やってほしいことをすぐ夫には頼みにくい。
■周りの目や評価を気にする。
■自分の下着にお金をかけていない。
■自分が女でなければよかったと思っている。
■セクシャルな雰囲気は苦手。
■セックスは男主導だと思っている。
■自分の人生を自分のものだと思えない。
【0〜3個】ご安心を。あなたはちがう!
【4〜6個】なりかけ。注意が必要。
【7個以上】決定。考え方を改めよう。
“下女マインド”に当てはまるなら、『子どもや夫のためではなく、熱中できる“自分の世界”を持つ』『衣食住に関連したjことは、自分の好みを大事にする』『自分の意見を持つ』『自分の「オンナ」の部分を許し、楽しむ』の4つを心がけてみよう。