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「『少額短期保険』は文字どおり保障額が少額で、保険期間が短期の保険です」

 

そう話すのは、生活経済ジャーナリストの柏木理佳さん。保険の定番といえば医療保険や死亡保障。柏木さんがいう「少額短期保険」はあまり聞き慣れない保険だが、非常にピンポイントでユニークなものがそろっているという。

 

「コンサートチケットを購入しても、当日、急用やインフルエンザなどでいけなくなってしまった場合にチケット代を保障してくれるというユニークな商品が多くあります」(柏木さん)

 

海外旅行の際、旅行先で雨が降った時間によって、旅行代金を返還してくれる商品。登山やキャンプの際、救助が必要になった場合にその費用をカバーしてくれる保険、痴漢のえん罪に遭遇したときに無料で電話相談を受けられ、弁護士費用をカバーしてくれる保険など、多種多様。

 

「死亡保障に特化した商品もあります。死亡時に300万円が受け取れる少額短期保険は、1年更新で30歳男性で年間わずか9,120円ほど。“子どもの教育費がかかる3年間だけ入る”という方法も。生涯をかけて1,000万円、2,000万円の保障を組み込む通常の定期付終身保険などよりも、手軽といえます」(柏木さん)

 

通常、死亡保障のついた生命保険は69歳で加入できなくなるというが……。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんは次のように語る。

 

「少額短期保険は70代でも加入できるものも。月額保険料数千円で、死亡時に100万円が支払われるので、自分の葬儀代として加入する人もいるようです」

 

このように少額短期保険は手軽で安く、使い勝手がよいのが特徴だ。保険は、これからも保障の幅がどんどん広がっていきそう。

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