じわじわと上がっていく電気代。何もしないで払い続ける?いや、いまや身のまわりには、いろいろな発電法があるのだ。その“わが家発電”の方法とは……。

 

わが家発電の代表といえば、太陽光発電。東日本大震災以降、導入する家も増えた。じつはこの太陽光発電、節電への“投資”としてもかなり魅力的だ。

 

「太陽光発電を導入する費用は、平均して200万円程度ですが、これはおよそ10年で元が取れる計算です。その後も発電はもちろん、継続して売電ができます。年金生活で収入が減ったとき、電気料金が安くすむというのは大きいのでは」(太陽光発電協会広報・穂岐山孝司さん)

 

賄える電力は、家庭で使う電力の7割程度。太陽光パネルで発電した電気が、自宅で使っている電気の量を上回れば、その分が電線を介して電力会社に売られていく。それが「売電」だ。’13年度までに太陽光発電システムを導入すると、国の補助金制度を利用できる。さらに、県や市などの自治体で、補助金制度を別に実施しているところもあり。

 

風力発電も夢じゃない。それを可能にしたのが、住宅用の小型風力発電装置「エアドルフィン」(ゼファー株式会社)だ。

 

「’06年に最初のモデルを発売して以来、従来機も含め100軒以上の個人宅に設置してきました。再生可能エネルギーを自宅で発電して使いたいという方や、非常時に備えたいという方からの注文をいただいています」(同社広報・湯川瑞恵さん)

 

導入にかかる費用は、機器と工事を合わせて180万〜250万円。設計寿命は10年程度だが、それ以降も点検をしながら、継続して使うことができる。発電を開始するのは風速2.5メートルから。家庭すべての電力を賄うほどの発電量にはならないが、電力の一部として使用できる。

 

非常用には、電気を蓄積するためのバッテリーが必要。しかし、万が一の備えとして導入する例も増えているそうだ。風車のある家というのもいい。節電だけでなく、エコなエネルギーの“広告塔”になってくれそうだ。

 

これぞ本当の自力発電というのが、電動アシスト自転車「エアロアシスタント」(株式会社東部)。ペダルをこいで発電した電気を付属のバッテリーに充電する「充電モード」を備えている、優れものだ。

 

充電した電気はアシスト機能に使うだけではなく、バッテリーのアダプターにシガーソケット型の充電器をつなげば、その場で携帯電話や非常用のLEDライトなどの充電ができるのだ。

 

「『充電モード』のレベルは3段階。もっとも負荷のかかるレベル3なら、100メートル自転車で走ると、携帯電話で39分間通話できるだけの電力を起こします。20キロ走ると、39台の携帯電話をフル充電できます」(同社広報・後藤晴彦さん)

 

オプションの両足スタンドを付ければ、その場でペダルをこいで、発電することもできるというから、非常時に備えつつトレーニングにもなりそうだ。

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