「27年前のことです。うちの売り場で買ったくじで100万円当たったというお客さんから『おすそわけに』と1万円いただいて。さて、と思案していたある日、たまたま入った古道具屋で、店の奥の片隅にほこりをかぶった木彫りの布袋さんがいた……。近寄って見ていると、何か私に訴えているようでした。値段は4万円。自分のお金を足して買っちゃいました」
布袋様との出会いをこう語るのは、静岡県浜松市『マスミ』の中村紀雄さん。戦後すぐから宝くじ販売を始めた中村さんだが、それまでジャンボ1等が出たことはなかったという。
「ところが布袋さんを店頭に置いたとたん、’86年年末ジャンボで初の1等8000万円。それから4年続けてジャンボ1等、’90年にはドリーム、サマー、年末で1等1億円が。不思議なご縁としかいいようがありません」以来、ジャンボの億万長者が48人。’12年年末も1等前後賞6億円を出している。
じつは全国には、こうした七福神と縁のある高額当せん売り場がたくさんある。布袋様はもともと袋を担いだ安産の神様。子宝が転じて、売り場に億をもたらすパワーを授けたのか?そこで今回は“布袋様”がいる大当たり売り場を集めてみた。
東京都足立区の『北千住駅前宝くじショップ』は’10年年末に2等1億円を出した。店頭に木彫りの布袋像を置いて以来、11年間で億5本を出している。
店頭の巨大な布袋様の石像が売り場の目印になっている、富山県富山市の『太郎丸チャンスセンター』では、’12年年末1等前後賞6億円が!
’10年年末1等前後賞3億円を出した、静岡県浜松市の『オグラヤ』は店内に木彫りの布袋像を飾ったとたん’05年ドリーム3億円が飛び出したという。
布袋様が招く億パワー。今回のドリームジャンボではどの売り場が億を射止めるか楽しみだ。