「風水で3という数字は、『天・地・人』の人を意味し、三代目にこそ、人が幸運を呼び寄せるとされる。強運の三代目がいる売り場から大当たりが出るのは当然のこと。また三代目は、初代から蓄積された億を呼び寄せるノウハウを引き継いでいます。それは売る側にも買う側にもあてはまる、共通のノウハウです」
こう語るのは、風水建築家の山下剛さん。いよいよ1等前後賞合わせ7億円のサマージャンボ宝くじが発売される(7月29日まで)。そこで今回、本誌では、サマーに強い売り場の「三代目」に注目した。
■東京都『小岩駅南口売場』
この売り場の歴史は古い。初代の八巻務さん・艶子さん父娘が’45年7月、太平洋戦争末期に「勝札」(現在の宝くじの前身)を販売。とくに娘の艶子さんは、’09年90歳で亡くなるまで、ほぼ毎日売り場に立ち続け、販売した宝くじから500本以上の1等を出したという、まさに戦後「宝くじ」界のレジェンドなのだ。
「正直いって、艶子さんが亡くなった年の年末ジャンボで2等1億円が出て『置き土産』といわれた後、なかなかジャンボで億は出ていません。でも私自身、23歳で売り場を手伝い始め、最初に買ったスクラッチ30枚のなかに10万円の当たりが。ビギナーズラックはもっています。店を任された今年のサマーでは、必ず大当たりを出しますよ」(三代目・恩田禎司さん)
■群馬県「小川たばこ店」
小川タバコ店は、戦後すぐから桐生市内でいち早く宝くじを販売。しかし、’89年に91歳で亡くなった初代・小川カツさんの時代には、なかなか大当たりが出なかった。カツさん亡き後は、嫁のフミ子さんが引き継いだ。そして’90年、道路拡張工事のため、売り場が50メートルほど移動。すると’93年ドリーム、サマー連続1等。以来、億が途切れない有名売り場となった。
「売り場の位置が変わって運が開けたのは間違いないです。近所で何かの理由で場所が動いた売り場があれば、狙い目かもしれません(笑)」(三代目・小川正明さん)
■静岡県「マスミ」
いまでこそ「宝くじのマスミ」だが、戦後、雑貨店からスタートし、毛糸を主に扱ううちに宝くじで大当たりを連発。いまの姿になった。二代目・紀じいこと中村紀雄さんが述懐する。
「母のしづは私が中2のときに夫を亡くし、女手一つで店を切り盛りし、男の子3人を育てました。その苦労が売り場に染みついています。人の苦労は報われる。これだけの大当たりは、まさに母の苦労の結晶ですよ」
そんな中村家でもっとも大事にしているのが墓参りだ。
「5大ジャンボの発売期間前後に年10回、祖母のしづの墓参りを欠かしたことはありません。ぜひ、みなさんもジャンボ購入前に行ってみたらいかがでしょうか」(三代目・中村通さん)
第1回「宝籤」の発売から71年、老舗売り場は三代目が切り盛りする時代へ。三代目J Soul Brothersならぬ「三代目億 Soul Brothersに、初代から受け継ぐ「億のSoul」で、大当たりを引き寄せてもらいましょう!